@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

塩辛【しおから】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

塩辛
しおから
魚介類,軟体動物などの内臓片などを塩漬にし,これに含まれている酵素の作用あるいはなどのように他から加えた酵素の作用によって熟成させた水産食品。原料に約 15%の食塩を加え,1週間から 10日間ぐらい熟成させてつくる。熟成中は食塩の働きによって腐敗が防止されるほか,特に内臓に含まれている強力な酵素と微生物の生産する酵素の作用によって原料中の蛋白質,炭水化物,脂質がペプトンペプチド,ぶどう糖,乳酸などに変り,さらにアミノ酸が増加してきてうまみが増す。いか,かつおなどでは,甘味をつけるために,米麹などを加えることがある。原料としてはかつおの内臓,うにの卵巣,いかの肉,なまこのはらわたが多く用いられるが,さけ,ます,まぐろ,さわらの内臓,あさり,はまぐり,かきの肉,あわびの内臓,たい,さばの卵巣なども用いられる。特にあゆからつくられる「うるか」,さけの腎臓からつくられる「めふん」,なまこのからつくられる「このわた」,うに類の生殖腺を用いてつくるうにの塩辛は食通の賞味するものであり,いかの塩辛,酒盗とも呼ばれるかつおの塩辛などは広く愛用されている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

しお‐から〔しほ‐〕【塩辛】
魚介類の肉・内臓・卵などを塩漬けにして発酵させた食品。
[補説]スルメイカでつくるものが一般的。その他に、うるかこのわたしゅとうすくがらすめふんなどがある。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

塩辛
 魚介類の肉,内臓,卵巣などを食塩と混合して自身の消化酵素で分解発酵させたもの.麹を加えたり,微生物の酵素を用いて発酵するものもある.イカ,カツオ,ウニなど諸種がある.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典

しおから【塩辛】
魚介類の肉・内臓・卵などを塩漬けにして発酵・熟成させたもの。◇もっとも一般的なものはいかの塩辛。そのほか、の腎臓で作る「めふん」、なまこの腸で作る「このわた」、かつおの内臓で作る「酒盗(しゅとう)」、あゆの腸や卵巣で作る「うるか」などがある。

出典:講談社
(C)Kodansha 2010.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

しおから【塩辛】
魚貝類の肉,内臓,卵などを塩づけとし,原料そのものに含まれる酵素の作用によって発酵,熟成させた食品。獣肉でつくることもあり,古く中国ではそれらを総称してかい)といい,また肉醬(にくしよう),魚醬とも呼んだ。《和名抄》は醢を〈ししびしお〉と読み,《延喜式》には〈兎醢〉〈魚醢〉〈鹿醢〉〈宍醢〉(宍は肉の)などの語が見られるほか,醢の字はされているが〈背腸(せわた∥みなわた)〉〈海鼠腸〉などの塩辛の名がある。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

しおから【塩辛】
魚介類の肉・内臓・卵などを塩で漬けて発酵させ、うまみを出した食品。主に酒の肴さかなとする。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

塩辛
しおから
魚貝類の肉、内臓、卵などに食塩を加えて保存性をもたせるとともに、原料中に含まれる酵素または他から添加した酵素の作用により熟成させた食品。材料はイカ、ウニ、アユとその内臓、カツオやアワビの内臓、ナマコの腸、サケの腎臓(じんぞう)、サバの卵巣、ホヤ、アミ、シオマネキなど。原始時代からあった塩蔵法が発達して料理の一種となったものと考えられ、奈良時代には鳥獣魚貝の肉を塩漬け発酵させた醢(ししびしお)(肉醤)が朝廷でも用いられていた。後世の塩辛にあたるものである。『万葉集』には「蟹(かに)のために痛(おも)ひを述べて作れる歌」として、カニの醢をつくるようすを歌ったものがある。平安時代には、「鹿醢」「兎醢」「魚醢」などがあり、種々の塩辛の類が調(ちょう)や交易雑物として諸国から都へ運ばれていた。アユの塩辛(うるか)、ナマコの腸の塩辛(このわた)はすでにこの時代からつくられていた。
 魚貝類とくにその内臓にはトリプシンとよぶタンパク質分解酵素やアミラーゼ、リパーゼなどの酵素が含まれている。これらの酵素は原料中のタンパク質、炭水化物、脂質に働き、これを簡単な構造のものへと変える。その結果、ペプトン、ペプチド、有機塩基、ブドウ糖、乳酸などが増え、さらに次の段階ではアミノ酸を生じうま味を増す。このように貯蔵中に原料とは異なったうま味を生ずることを熟成という。イカ、カツオなどの塩辛は米麹(こめこうじ)を加えるとうま味を増すが、これは麹の出す酵素が塩辛の熟成を助けるとともに、米デンプンに麹の産生したアミラーゼが働き、麦芽糖やブドウ糖を生じ甘味を増すためである。なお、塩辛の熟成には、繁殖した細菌や酵母などの微生物が出す酵素も関与するといわれる。この際、食塩濃度により繁殖する微生物の種類や数が異なるが、食塩量が10%程度のときは、当然20%添加に比べ微生物の種類や数は多くなる。そのため早く熟成する。一方、20%もの食塩を加えると微生物は繁殖しにくくなり、熟成への寄与も減る。最近、消費者は高血圧への恐れから食塩のとりすぎを嫌うため、塩辛に加える食塩も減り、食塩だけでは腐敗を抑えられず、冷蔵庫に貯蔵する必要がある。
 栄養面では、動物性タンパク質がいくぶん消化された形のため消化されやすく、栄養価は高いが、食塩を10%も含むので食塩のとりすぎになるのが欠点である。
 生産はイカの塩辛(白作り、赤作り、黒作りなど)がもっとも多く3000トン程度、ウニ塩辛が1500トンでこれに次ぐ。その他のものは全部あわせても2000トンぐらいで、地方の名産品になっているものが多い。酒の肴(さかな)や飯の菜とされるが、生産は停滞している。[金田尚志]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

しお‐から しほ‥【塩辛】
〘名〙
① 魚介類、イカなどの肉、腸(わた)、卵などを塩漬けにして発酵させた食品。
※今昔(1120頃か)二八「鰺(あぢ)の塩辛(から)・鯛の醤(ひしほ)などの諸(もろもろ)に塩辛き物共を盛たり」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

しお‐から・い しほ‥【塩辛】
〘形口〙 しほから・し 〘形ク〙
① 塩けが強い。しょっぱい。また比喩的に、世の中の風当りが厳しい。せちがらい。
※今昔(1120頃か)二八「此の鮭・鯛、塩辛・醤(ひしほ)などの塩辛(しほから)き物共をつづしるに」
② (芸能・文学などで)作意がある。
※八帖花伝書(1573‐92)三「あまりにせすぐせば、しほからき物なり」
③ 声がしわがれている。
※談義本・教訓不弁舌(1754)一「人の門々を塩(シホ)からき声、又はさもいつくしき声にて、時々の祝ひ詞にふしを付て云廻るもの」
[語誌]古く「からし」は塩味とともに辛味をも表わしたが、両者を区別するために「しお(塩)‐からし」が生まれ、「からし」は辛味を専らとする方向へ変化したと考えられる。中世末期の「日葡辞書」ではカライは胡椒や芥子などのようにピリピリとする辛さを形容する語とみなしている。
しおから‐げ
〘形動〙
しおから‐さ
〘名〙

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

塩辛」の用語解説はコトバンクが提供しています。

塩辛の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation