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外国の天気俚諺【がいこくのてんきりげん】

日本大百科全書(ニッポニカ)

外国の天気俚諺
がいこくのてんきりげん
朝霧は坊主の頭を割る (朝鮮)
 朝霧がかかった日は、真昼の日差しがまぶしく強く照りつけるので、剃髪(ていはつ)の坊主頭は割れるほどに痛いであろうの意。
朝露雨にならず、朝、草が乾いているときは夕方までに降り出す When the dew is on the grass, rain will never come to pass. When grass is dry at morning light, look for rain before the night.(アメリカ)
 夜露が激しく降ると翌日は晴れる。反対に夜間に乾いていて露が降らないと、やがてしめり出し、夕方までに雨が降るということ。イギリスにも同様の俚諺がある。
雨が降るのは、ご飯を炊く台所で先にわかる (朝鮮)
 雨が降る前は気圧が下がって火がつきにくいから、台所の女たちには、雨が降る前触れとわかるの意。
(あらし)の前に樹々は暗くなる Trees grow dark before a storm.(アメリカ)
 下り坂の天気を反映して、樹々の影が暗くなることに注目したもの。
一朝、裸になれば、三日に首縮む (中国)
 初春、気温が特別に高くて、上半身裸になって野良(のら)仕事ができるというような日があれば、3日のうちに、首も伸ばしていられないような寒さがやってくるの意。
うろこ雲の空と紅白粉(おしろい)の女は長もちせぬ Temps pommel et femme farde ne sont pas de longue dure.(フランス)
 うろこ雲の広がる空は雨の兆候をさし、白粉の濃い女性もまたすぐ色あせる。
オークに気をつけろ、雷を引き付けるから。トネリコに近寄るな、稲妻の気を引くから。イバラの下にはい込め、そうすれば無事だ Beware of the oak ; it draws the stroke. Avoid the ash ; it courts the flash. Creep under a thorn ; it can save you from harm.(イギリス)
 雷除(よ)けについてのイギリス的表現。
夏至(げし)が過ぎないうちは暑いというな。冬至(とうじ)が過ぎないうちは寒いというな (中国)
 気温の急激な変化で酷暑厳寒のときがあるが、ほんとうに暑いのは夏至が過ぎてからで、またほんとうの寒さがやってくるのも冬至が過ぎてからであるの意。
好天を褒めるには日暮れまで待て Pour vanter un beau jour, attend sa fin.(フランス)
 フランスは一日のうちでも天候が激しく移り変わることがよくあり、人生の幸・不幸もその終焉(しゅうえん)を待たねば語れないということのたとえ。
五月にミツバチが群がると一山の乾草に値する A swarm of bees in May is worth a load of hay.(アメリカ)
 豊かな春の収穫を示唆する。
三月の風と四月の雨が、花咲く美しい五月をつくる Marzo ventoso y abril lluvioso hacen de mayo florido y hermoso.(スペイン)
 一年のうち、とくに美しい5月を韻律よくたたえてある。
三月はライオンのように襲いかかり、やがて子ヒツジのように去る March comes in like lion, and goes out like a lamb.(イギリス)
 イギリスでは大雨や洪水が3月に突然襲いかかり、4月になるとさっと消え去る。したがって「三月の風と四月の驟雨(しゅうう)とが五月の花をもたらす」(March winds and April showers bring forth May flowers)という表現が一般的となっている。春の到来をまさしく表現する俚諺である。
四月には糸一本脱ぐな、五月にはお好きになさい En avril, ne te dcouvre pas un fil, en mai, fais ce qui te plat.(フランス)
 フランスの4月の天候は不安定で、暖かい日が続いても急に冷え込むことがあり油断できない。
四月は大雨 En abril aguas mil.(スペイン)
 雨が多い4月に、挨拶(あいさつ)のように交わすことば。スペイン人はabril, milのように、韻を踏むことをたいせつにし、美しい調べを声に出すことを好む。
七時前の雨は十一時までに晴れる Rain before seven, fair by eleven.(イギリス)
 朝の雨は午前中に上がる。
小暑、大暑もなんのその、立秋、処暑にゃかなやせぬ (中国)
 小暑と大暑はどちらも7月にあって、立秋と処暑は8月になる。7月はまだまだ暑いとはいえない。いちばん暑いのは8月だという意。
聖燭節に冬過ぎねば寒気増す  la Chandeleur, l'hiver se passe ou prend vigueur.(フランス)
 2月2日(聖燭節)ごろに冬が過ぎ去っていないと寒さはもっと厳しくなる。「二月二日の太陽は冬の延長の知らせ」(Soleil au 2 fvrier, l'hiver sera prolong)などのほか類似のものがある。
聖スウィジンの祝日に雨が降ると四十日間雨が降り続き、聖スウィジンの祝日に晴れると四十日間雨は降らぬ St. Swithin's Day, if there dost rain, for forty day, it will rain ; St. Swithins Day, if there be fair, for forty day's it will rain hae mair.(スコットランド)
 聖スウィジンは9世紀のウィンチェスターの主教で、墓地に葬った遺体を大聖堂内に移そうとしたところ雨が降り続き、移せなかった。以来スコットランドでは7月15日が夏の天気を占う日となった。
清明、谷雨(穀雨)に、ネズミが凍え死ぬ (中国)
 清明、谷雨はともに4月の節気。この時期、北方の冷たい空気はまだかなりの勢いをもち、7、8日おきに急激に南下してきて、霜が降りることもあることからきた、農民の間でいわれていることわざ。
つむじ風は悪魔が風と戯れておこるもの Вихорь ――чёрт с ветром играет.(ロシア)
 ロシア農民の俗信。つむじ風の真ん中にナイフを投げこめば、悪魔が傷を負い、血が流れ出るという。
電線が鳴ると天気が変わる Telephone wires hum and whine when a weather change is due.(アメリカ)
 電線のうなりは風の息(いき)が関係している。前線が通過するようなときは息が大きく、したがって天気の変わる前兆となる。
ブタが藁(わら)を引きずれば、嵐の前触れ Свинья солому таскает ―― к буре.(ロシア)
 ブタは気候の変化に敏感で、寒さや暴風がくると藁を集めて身を守るといわれている。
冬に雪がなければ、夏に穀物なし Зима без снега ―― лето без хлеба.(ロシア)
 冬の深い雪は土地を肥やし、五穀豊穣を約束する。「雪多ければ穀物多し」(Много снегу ―― много хлеба)ともいわれる。
宵の風、朝(あした)の雨、巡礼者驚かず Vent du soir et pluie du matin n'tonnent pas le plerin.(フランス)
 夕方に風が吹くと翌朝は雨になりやすいの意。古来より経験豊かな巡礼者たちは、生活の知恵としてこのことを体得していた。
夜の赤い空は羊飼いの喜び、朝の赤い空は羊飼いへの警告 Red sky at night shepherds' delight ; Red sky in the morning, shepherds' warning.(イギリス)
 夕焼けは晴れ、朝焼けは雨の前兆。

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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