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大学寮【だいがくりょう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

大学寮
だいがくりょう
古代の官学である大学の運営にあたった役所式部省に属した。頭 (長官) 以下の職員のほかに文章 (もんじょう) 博士明経 (みょうぎょう) 博士などがおかれた。平安時代には明経,明法 (みょうぼう) ,文章,の4道などが確立し,大学の全盛をみたが,藤原氏勧学院などの大学別曹が次第に隆盛をきわめ,また学問世襲する家学が出るに及んで衰えていった。

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デジタル大辞泉

だいがく‐りょう〔‐レウ〕【大学寮】
律令制で、式部省に属して中央官庁の官吏養成に関する育と事務を管掌した機関。明経文章(もんじょう)明法の3本科と算道・書道の2付随学科があり、教官博士助教のほかに四等官の事務職員がいた。おおつかさ。大学。

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おお‐つかさ〔おほ‐〕【大寮】

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世界大百科事典 第2版

だいがくりょう【大学寮】
日本古代の令制官司の一つ。天智朝にその起源があり,大宝令によって確立した。大学とは律令制の最高の学校であり,また官人の養成機関であった。式部省の管轄下にあり,その事務官人は頭,助,大允,少允,大属,少属各1人,本科の明経の教官は博士1人,助博士(助教)2人で,学生400人,教養課程の教官は音博士,書博士,算博士は各2人,算生30人,その他雑用係の使部20人,直丁2人がいた。頭の職掌は学生を教育し,釈奠(せきてん)すなわち孔子をまつることである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

大学寮
だいがくりょう

令(りょう)制官司の一つ。式部省(しきぶしょう)の被管(ひかん)。中央における官吏養成機関。起源は天智(てんじ)朝にさかのぼるが、制度・機構の整備は大宝(たいほう)令制定のとき。事務官は頭(かみ)、助(すけ)、允(じょう)、属(さかん)の四等(しとう)官とそれ以下の下級官吏(使部(しぶ))。教官は本科(明経道(みょうぎょうどう))に博士(はかせ)、助博士(養老(ようろう)令で助教)各1人、書道、算道に博士各2人、それぞれ学生(がくしょう)(400人)、書生(若干名)、算生(30人)を教育した。音(おん)博士は前述の諸生に漢音を教授したが、専門の音生(おんせい)はいなかった。奈良中期に本科から明法道(みょうぼうどう)、文章道(もんじょうどう)(紀伝道)の二道が分離独立し、平安以降、明経道、算道とあわせて四道(しどう)とよばれた。学生は5位以上の子孫、東西史部(やまとかわちのふひとべ)の子、ときに8位以上の子から採用したが、いずれも13~16歳で聡令(そうれい)な者に限られた。9年以内に卒業し国家試験に合格すると、コースと成績に応じて位階が授けられ、官途につくことができたが、その位階は概して蔭位(おんい)より低かったから、貴族の子弟で大学に学ぶ者はまれであった。しかし、6位以下の官人の子弟で大学に学び官僚、文人、学者として名をなした者は多い。

[黛 弘道]

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精選版 日本国語大辞典

おお‐つかさ おほ‥【大学寮】
〘名〙 令制の官司の一つ。式部省に属した官吏養成機関。地方の教育機関である国学に対する。だいがくりょう。大学。
※書紀(720)天武四年正月(北野本訓)「大学寮(ヲホツカサ)の諸(もろもろ)の学生(ふんわらは)〈略〉百済(くだら)の王(こきし)善光・新羅の仕丁(つかひよぼろ)等・薬及び珍異等(めづらしきものども)を捧げて進(たてまつ)る」

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だいがく‐りょう ‥レウ【大学寮】
〘名〙 令制による官人養成のための最高の教育機関。式部省の管轄に属し、明経・進士・明法の三本科と、算道・書道の二付随学科があった。その教官として、明経の博士一人、助教二人、算博士・書博士各二人ずつ、および全学生に漢字の発音を教える音博士二人(現存の令文には、明法・進士両科の教官のことが見えない)と、事務官として頭・助・大少允・大少属以下の職員がいた。学生は明経科四〇〇人、算道三〇人と規定されている。また、春秋二回、孔子以下の先師先聖をまつる釈奠を執行した。おおつかさ。大学。〔令義解(718)〕
[語誌](1)七〇一年の大宝令の制定とともに正式に設置された。当初は、儒教と算術の教授が行なわれたが、天平期には律令と紀伝を教授する学科も開設され、いわゆる「四道」(明経・紀伝・明法・算)が確立する。
(2)一〇世紀半ばには、大学寮出身者は、紀伝・明経などの専門家となる以外、公卿にまで出世する官人はまれになる。これは、藤原氏による摂関体制の確立と、教官の世襲や試験制度の形骸化などから起きた大学寮の衰退による。

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