●大将【タイショウ】
デジタル大辞泉
たい‐しょう〔‐シヤウ〕【大将】
《「だいしょう」とも》
1 全軍または一軍の指揮・統率をする者。
2 軍人の階級の一。将官の最上位で、中将の上。
3 近衛府(このえふ)の長官。左右各一人。
4 剣道や柔道などの団体戦で、最後に戦う人。→先鋒 →次鋒 →中堅 →副将
5 一つの集団の中のかしら。「お山の大将 」
6 同輩・目下の男性を、親しみやからかいの気持ちを込めて呼ぶ語。「よう大将 、元気か」
1 全軍または一軍の指揮・統率をする者。
2 軍人の階級の一。将官の最上位で、中将の上。
3 近衛府(このえふ)の長官。左右各一人。
4 剣道や柔道などの団体戦で、最後に戦う人。→先鋒 →次鋒 →中堅 →副将
5 一つの集団の中のかしら。「お山の
6 同輩・目下の男性を、親しみやからかいの気持ちを込めて呼ぶ語。「よう
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
おおい‐いくさのきみ おほい‥【大将】
〘名〙 大将軍。おおきいくさのかみ。
※書紀(720)雄略九年三月(前田本訓)「拝(ことよ)さして大将(オホイイクサノキミ)と為」
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
たい‐しょう ‥シャウ【大将】
〘名〙 (古くは多く「だいしょう」)
① 近衛府の長官。左右一人ずつある。兵士を率いて皇居を警固し、儀式の際には威儀を整えた。
※続日本紀‐天平神護元年(765)二月甲子「改二授刀衛一為二近衛府一、其官員、大将一人為二正三位官一」
② 全軍または一軍の指揮・統率をつかさどるもの。
※平家(13C前)五「都の大将軍をば宗盛といひ、討手の大将をば権亮といふ間」 〔漢書‐高帝紀上〕
③ 一群の首長。かしら。長(おさ)。頭領。
※神道集(1358頃)三「是以て伝教大師は仏法の大将として」
④ 軍隊の階級の一つ。将官の最上位で、中将の上に当たる。〔軍制綱領(1875)〕
⑤ (代名詞的に用いることが多い) 人に親愛の情を示して呼びかけたり、戯れて言ったりする語。また、町工場や商店の主人を呼ぶ語。「旦那(だんな)」「先生」などという類。
※人情本・春色恵の花(1836)二「ヲイヲイ大将大将、〈これはおいらんこの糸にいふことば、しゃれていふ也〉なんぞうめへものを好んでやらねへか」
⑥ 十二神の一つ一つ。
[語誌](1)①は、天平神護元年、授刀衛を近衛府と改めたときは正三位相当官一名であったが、大同二年(八〇七)に左右近衛府ができて二名となる。以後、従三位相当で、多く大納言が兼任したが、大臣や参議で兼ねる者もいた。タイシャウと読んだのかダイシャウと読んだのかは不明。
(2)②は、武士の台頭が起こる院政期から見え始める。この時期の読みの清濁も不明。読みがはっきりするのは、中世末期、「永祿二年本節用集」で、官職の場合はダイショウ、軍統率者の場合はタイショウと読み分けている。以後の節用集の多くも同様。「日葡辞書」にも「Daixǒ 内裏の宮廷における或る官職」と「Taixǒ 大将」とが別項目になっているが、江戸期になると判然としなくなる。
(2)②は、武士の台頭が起こる院政期から見え始める。この時期の読みの清濁も不明。読みがはっきりするのは、中世末期、「永祿二年本節用集」で、官職の場合はダイショウ、軍統率者の場合はタイショウと読み分けている。以後の節用集の多くも同様。「日葡辞書」にも「Daixǒ 内裏の宮廷における或る官職」と「Taixǒ 大将」とが別項目になっているが、江戸期になると判然としなくなる。
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「大将」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●大将の関連情報