@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

大山崎油座【おおやまざきあぶらざ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

大山崎油座
おおやまざきあぶらざ
石清水八幡宮の末社,山城大山崎離宮八幡宮に属した油座。本来この八幡仕して灯油を扱っていた神人らがいたために,関税その他の免税という保護のもとに油商人が形成された。エゴマ (荏胡麻) 仕入れ権,油の製造,販売権を握り,鎌倉室町時代を通じて独占的特権商人として,畿内東国四国,九州にわたって経済界に活躍した。応仁の乱後衰え,安土桃山時代織田信長楽市・楽座政策の断行によって打撃を受け,江戸時代はまったく衰えた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

おおやまざきあぶらざ【大山崎油座】
山崎の地(,京都府乙訓郡大山崎町)を本拠地として,鎌倉から室町時代を中心に繁栄した大山崎油神人(あぶらじにん)の座。現在の離宮八幡宮に油座関係文書である《離宮八幡宮文書》が所蔵されている。それによると,1222年(貞応1)のものが初見であるが,《明月記》正治2年(1200)のに藤原定家が山崎の油売の小屋に宿泊したことが見え,平安時代後期の作とされる《信貴山縁起絵巻》飛倉の巻は,校倉米俵を多く蓄え,問丸の業務を務め,油搾りの締木とかまどを持ち,エゴマ油を製造販売する〈石清水八幡宮の大山崎住神人〉である〈山崎長者〉の姿を伝えている。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

大山崎油座
おおやまざきあぶらざ
中世、京都府乙訓(おとくに)郡大山崎町付近を本拠地として繁栄した油座。その関係文書は『離宮八幡宮(りきゅうはちまんぐう)文書』として著名。従来この油座は、石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)の末社離宮八幡宮に属するとされてきた。しかし離宮八幡宮の成立は南北朝期のことで、座の成立過程は、鎌倉期にはすでに成立している大山崎の地主神(後の天神八王子社)を中心に長者衆に統率される宮座が基底となり、石清水八幡宮に奉仕する宮座(商業座)が構成されたものである。座衆(油神人(じにん))は八幡宮を本所として第一の重役である4月3日の日使(ひのつかい)神事(日使頭祭(ひのとさい))を務めるほか、鏡澄奉仕や御綱引、八幡宮内殿灯油の献納などを務め、余剰油を販売する商人であった。彼らは1222年(貞応1)には美濃(みの)国(岐阜県)不破関(ふわのせき)の関料免除を認められ、1311年(応長1)には淀(よど)、河尻(かわじり)、神崎(かんざき)、渡辺、兵庫以下諸関の津料(通行課役)免除を許された。そしてさらに関料、津料免除の特権を拡大し、室町期には幕府から神人の住地(淀川右岸の東は円明寺、西は水無瀬(みなせ)川を限る地域)は公方課役(くぼうかやく)免除、守護不入の地とする特権を与えられたほか、京都へも進出して店舗を構えた。鎌倉から室町期にかけて、座衆はおもに瀬戸内海沿岸地域で栽培されるエゴマ(荏胡麻)の仕入れ、油の製造、販売の独占権を与えられ、地方の油商人も支配下に置くなど、符坂(ふさか)油座(興福寺大乗院(こうふくじだいじょういん)を本所とする)が営業する奈良、大和(やまと)を除く畿内(きない)近国一帯、山陽四国地方にまで勢力を振るった。しかし応仁(おうにん)の乱の際、油売りが四散するなどの打撃を受け、織田信長のとき洛中(らくちゅう)油座の破棄を命じられたという。豊臣(とよとみ)秀吉は大山崎油座の特権を認め、洛中油座の復活も認めているが、それも一時的なもので、菜種油、綿実油の出現により製油業の中心は大坂に移った。[小西瑞恵]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

旺文社日本史事典 三訂版

大山崎油座
おおやまざきあぶらざ
中世,大山崎離宮八幡宮を本所とする油座
灯油献納・神事奉仕などを行い,油の原料仕入・製造・販売の独占権と関銭免除などの特権を得て,近畿・西国に活躍した。現地住人のほか,地方居住の商人も参加。これらの従事者を神人 (じにん) と呼ぶ。応仁の乱(1467〜77)以後衰えた。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
金澤利明 竹内秀一 藤野雅己 牧内利之 真中幹夫
 
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

大山崎油座」の用語解説はコトバンクが提供しています。

大山崎油座の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation