@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

大河小説【たいがしょうせつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

大河小説
たいがしょうせつ
roman-fleuve
ある人物,家族,あるいは一群の人物を中心に,一時代の社会を広くとらえようとした,きわめて長い小説。元来 R.ロランの『ジャン=クリストフ』 (10巻,1904~12) ,プルーストの『失われた時を求めて』 (7部,13~27) をはじめとする 20世紀前半の一群のフランス小説についていった言葉で,初め A.モーロアが用い,大河のような時の流れのうちに展開される小説という意味であった。この定義が必ずしも妥当ではないので,チボーデは「連鎖小説」 roman-cycleという名称を提唱した。ほかに,J.ロマンの『善意の人々』 (27巻,32~47) ,マルタン・デュ・ガールの『チボー家の人々』 (8部,22~40) がその典型とされる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

たいが‐しょうせつ〔‐セウセツ〕【大河小説】
一個人や一群の人々の生涯や歴史を、時代の流れとの関連のなかでとらえていこうとする壮大な長編小説。1920年代、フランスに始まる。ロマン=ロランが自作「ジャン=クリストフ」を大河にたとえたことに由来する。マルタン=デュ=ガールの「チボー家の人々」、デュアメルの「パスキエ家の記録」など。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

たいがしょうせつ【大河小説】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

たいがしょうせつ【大河小説】
一群の人々の生涯や家族の歴史などを、社会的・時代的背景とともに広い視野から描く大長編小説。二〇世紀初期のフランスに始まる。ロマン=ロランの「ジャン=クリストフ」、マルタン=デュ=ガールの「チボー家の人々」、ジュール=ロマンの「善意の人々」など。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

大河小説
たいがしょうせつ
roman-fleuve
1920~30年代に書かれたフランスの大長編小説の一形式。この用語は、R・ロランが自作『ジャンクリストフ』を大河に例えたことに由来し、A・モーロアの使用を経て、1930年ころに一般化した。しかし、チボーデが「連鎖小説」roman-cycleという用語をあてているように、かならずしも一時代の一小説形態をさす用語として定着しているわけではない。
 主たる特徴は、大河のように流れる時間を軸に、それに絡む人物や社会を総体として描き出すことにある。構成上、個人、世代、社会集団のいずれかを中心に据えるが、人類学者のレビ・ストロースやデュメジルGeorges Dumzil(1898―1986)流にいえば、作家の視点はつねにその総体の「線的」本質に置かれている。この点、バルザックやゾラの試みた断片の総合とは異なる。そこに、ベルクソンの持続観やデュルケームの社会観をみることは可能である。代表作として、前記『ジャン・クリストフ』のほかに、プルーストの『失われた時を求めて』、マルタン・デュ・ガールの『チボー家の人々』、デュアメルの『パスキエ家年代記』、J・ロマンの『善意の人々』をあげることができよう。しかし、第二次世界大戦後は、トロワイヤを除いてこの種の小説の書き手はいない。諸問題の複雑化が総体としての「線的」構築を困難にしているのかもしれない。アラゴンの『レ・コミュニスト』、サルトルの『自由への道』の中断は、その端的な証拠といえよう。[中條 忍]
『菅野昭正他著『大河小説の時代』(『フランス文学講座2 小説』1978・大修館書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

たいが‐しょうせつ ‥セウセツ【大河小説】
〘名〙 人間の成長の歴史を時代の流れとの関連で発展的にとらえていこうとする小説。主として二〇世紀前半のフランスにおいて行なわれた。代表的なものにロマン=ロラン「ジャン=クリストフ」、マルタン=デュ=ガール「チボー家の人々」など。また一般に、構想の大がかりな非常に長い小説をいう。
※佐藤春夫による文学論(1958)〈中村真一郎〉三「短篇小説の世代と、大河小説の世代とでは、通い合う点は殆んどない」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

大河小説」の用語解説はコトバンクが提供しています。

大河小説の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation