●大谷友右衛門【おおたにともえもん】
世界大百科事典 第2版
おおたにともえもん【大谷友右衛門】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
大谷友右衛門
おおたにともえもん
歌舞伎(かぶき)俳優。現在8世まである。
初世(1744―1781)大坂生まれ、屋号山科屋(やましなや)。大坂の敵役(かたきやく)大谷広八の弟子の大谷友三郎が1766年(明和3)に改名。のち江戸に下り、あいきょうのある敵役として人気者となり、大坂下りの平敵(ひらがたき)・友右衛門のイメージを定着させた。
2世(1769―1830)これより屋号は明石屋(あかしや)となる。大坂の敵役谷村虎蔵が江戸に下って1795年(寛政7)襲名。化政(かせい)期(1804~1830)の敵役で、三都で活躍した。
4世(1791―1861)大坂の狂言作者出来島(できしま)専助の子。2世の門弟で、師の没後江戸に下り、1832年(天保3)襲名。同じ時期に京都で襲名した3世(1783―1839、2世の門弟)と一時期2人の友右衛門がいた。4世は風采(ふうさい)があがらず、立敵(たてがたき)には適さなかったが、平敵に長じ、幕末の異能俳優として活躍した。とくに『天下茶屋(てんがぢゃや)』の元右衛門役にくふうを凝らし、「友右衛門の元右衛門か元右衛門の友右衛門か」といわれ、単なる端役にすぎなかった元右衛門の役を格上げして今日まで伝えた。
6世(1886―1943)本名青木八重太郎。中村鷺助の子、5世中村歌右衛門の弟子。1920年(大正9)襲名。立役(たちやく)。
7世(1920―2012)6世の養子。女方。4世中村雀右衛門(じゃくえもん)の前名。
8世(1949― )7世の長男。本名青木知幸。1964年(昭和39)襲名。立役、女方(おんながた)を勤める。
[古井戸秀夫]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
おおたに‐ともえもん【大谷友右衛門】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「大谷友右衛門」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●大谷友右衛門の関連情報
関連キーワード
| 浮世草子| ドールトン| 怪談(妖怪や幽霊にかかわる話)| ジングシュピール| 中興俳諧| ナンシー(フランス)| ブラック(Joseph Black)| 円山応挙| 明和事件| アメリカ独立革命史(年表)|