●好色一代男【こうしょくいちだいおとこ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
好色一代男
こうしょくいちだいおとこ
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デジタル大辞泉
こうしょくいちだいおとこ〔カウシヨクイチダイをとこ〕【好色一代男】
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世界大百科事典 第2版
こうしょくいちだいおとこ【好色一代男】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
好色一代男
こうしょくいちだいおとこ
井原西鶴(さいかく)の浮世草子処女作品。1682年(天和2)10月、大坂・思案橋荒砥屋(あらとや)孫兵衛可心から出版。8巻8冊。54章の短編小説群からなり、主人公世之介(よのすけ)の誕生から書き起こし、60歳で女護島(にょごがしま)へ船出するまでの一代記的構想を長編的な筋としている。巻4までの前半部分は、早熟な世之介の幼年時代から始まる遊蕩(ゆうとう)生活を描き、19歳で親に勘当され、江戸、小倉(こくら)、下関(しものせき)、寺泊(てらどまり)、酒田、信州、和泉(いずみ)国など諸国を放浪し、各地の好色生活を体験するが、勘当赦免、莫大(ばくだい)な遺産を相続するまでの話である。巻5以降の後半部分は、諸国遊里の名妓(めいぎ)列伝の体裁をとり、世之介の遊里社会における粋(すい)の実践が描かれる。京都六条三筋町の廓(くるわ)で艶名(えんめい)を馳(は)せた2代目吉野の話から始まり、大坂新町の名妓夕霧、江戸吉原の4代目高尾や初代小紫など、高名な遊女話が続々と展開する。斬新(ざんしん)な構想と自由な散文表現とが相まって、新しい時代の写実的な風俗小説として成功したこの作品は、従来の小説とは一線を画して、浮世草子時代の開幕を告げる記念碑となった。上方(かみがた)版3種、菱川師宣(ひしかわもろのぶ)の挿絵入りの江戸版3種、さらに師宣の絵本としても流布し、上下都鄙(とひ)にわたり広範な読者を獲得した。
[浅野 晃]
『暉峻康隆訳注『好色一代男』(角川文庫)』▽『前田金五郎著『好色一代男全注釈』2冊(1980、81・角川書店)』
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精選版 日本国語大辞典
こうしょくいちだいおとこ カウショクイチダイをとこ【好色一代男】
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旺文社日本史事典 三訂版
好色一代男
こうしょくいちだいおとこ
1682年刊。8巻。好色物の代表作。主人公世之介が7歳にして恋を知り,60歳にして女護島遠征に船出するまでの54年間54章にわたる一代記で,町人の遊興生活と人間の美醜・粋を描出した。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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