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婀娜【アダ】

デジタル大辞泉

あ‐だ【××娜】
[形動][文][ナリ]
女性の色っぽくなまめかしいさま。「婀娜な年増(としま)」
美しくたおやかなさま。
「花の色を―なる物といふべかりけり」〈古今・物名〉
[ト・タル][文][形動タリ]2に同じ。
「―たるその姿態は能(よ)く鉄石の心をも蕩(とろ)かすといわれていた」〈中島敦・悟浄出世〉

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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大辞林 第三版

あだ【婀娜】
形動 [文] ナリ 
女の、なまめかしく美しいさま。色っぽいさま。 -な年増としま お島さんか、-な名だ/多情多恨 紅葉
形動タリ
に同じ。 その姿の-たるは/鬼啾々 夢柳

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

あ‐だ【婀娜】
〘形動ナリ・タリ〙 (口語では、連体形「あだな」の形が用いられる)
① たおやかで美しいさま。なよやかで、なまめかしいさま。
※古今(905‐914)物名・四三六「我はけさうひにぞみつる花の色をあだなる物といふべかりけり〈紀貫之〉」
※謡曲・卒都婆小町(1384頃)「翡翠(ひすい)の髪ざしは婀娜とたをやかにして、楊柳の春の風に靡くがごとし」 〔曹植‐洛神賦〕
② (女性の)色っぽく、なまめかしいさま。特に、近世末期には、粋な感じも含んでいった。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三「諸事婀娜(アダ)とか云て薄化粧がさっぱりして能(いい)はな」
※人情本・春色梅児誉美(1832‐33)三・一三齣「何がといって一日増に仇(アダ)になるおめへを他人中(ひとなか)へ手放して置(おく)が気になってならねへ」
③ 物事が色っぽく洗練されているさま。
※洒落本・通言総籬(1787)二「めりやすの本をもらって参りした。〈略〉いっそあだでようすよ」
[語誌](1)「婀娜」は、「曹植‐洛神賦」(文選)に見えるように、漢語起源の語であり、原義は、たおやかで美しいさまを表わした。日本の文献では中古以降用例が見られ、中世まではほとんど漢語本来の意味を保って用いられていた。
(2)近世後期になると、特に女性の色っぽくつやめかしいさまを表わすようになった。為永春水などの手になる人情本は、婀娜の世界を基調とする戯作と言われ、二〇歳代半ばも過ぎ、苦労人としての人情の機微を十分に弁え、垢抜けした色っぽさを湛えた「年増女」がその典型であった。
(3)「婀娜」と「いき」は意味的に重なっているが、「いき」を特に視覚面からとらえた美意識が「婀娜」である。近代に入ると、「美しいといふよりは仇っぽくて、男殺しといふのは斯ういふ人を謂ふのかと思はれた」〔二葉亭四迷「平凡‐五九」〕のように、性的な魅力の面が強調されるようになる。
(4)なお、本来アタと発音されていた「仇」が、近世中期以降濁音化してアダとなったので、「婀娜」の意味に「仇」の字が用いられることが少なくない。

出典:精選版 日本国語大辞典
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