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【よめ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


よめ
息子の妻。家父長制下にあった日本では,いわゆるシャモジワタシを受けて主婦となるまでの期間の妻をさす呼称であった。当時の嫁が,一家の主婦となるまでには,長い試練の生活を強いられるのが普通で,新潟県佐渡の「添うて7年子のある仲だ,嫁にしゃくしを渡しゃんせ」という民謡などにも,その間の事情はうかがわれる。しかし,家父長制の崩壊した新憲法下の今日では,嫁と主婦との間に,かつてのようなへだたりはなくなってきている。 (→杓子 )  

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デジタル大辞泉

か【嫁】[漢字項目]
常用漢字] [音](漢) [訓]よめ とつぐ
〈カ〉
女が他家にとつぐ。「降嫁再嫁
他になすりつける。「転嫁
〈よめ〉「相嫁兄嫁花嫁
[難読]許嫁(いいなずけ)

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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よめ【嫁/×娵/×媳】
息子の妻。⇔婿
「息子の―に菊子が来て」〈康成・山の音〉
妻。また、他人の妻。「彼の―さんは働き者だ」
結婚したばかりの女性。また、結婚式でこれから嫁となる女性。新婦。はなよめ。⇔婿
旧民法の下、息子の妻となりその家に入った女性。「―に行く」⇔婿
「子供に―が出来れば」〈晶子・姑と嫁について〉

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世界大百科事典 第2版

よめ【嫁】
日本社会で,一般に息子の妻をさして使われる語。自己の妻,あるいは新妻をさす場合もある。日本の婚姻は,個人よりも,家と家との関係でむすばれることが多く,配偶者の選択にあたっては家格のつりあいが重視された。嫁入婚の場合,女は婚出して夫の両親とともに生活することが多く,男の妻としての嫁よりは,家の嫁,夫の両親との関係における嫁としての意味が強かった。つまり日本の〈家〉制度のもとでは,嫁は夫婦関係よりは,むしろ家長夫婦であるしゅうと,しゅうとめに仕える従属的な親子関係が必要とされ,このことは嫁入儀礼がしばしば夫婦盃よりは,嫁と夫の親との盃事を中心に展開されていることにも示されている。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)


よめ

家長夫婦からみて息子の妻として他家から嫁いできた女性。娘の夫たる婿に対する。よめとは「吉女」で、盛装した女の意、すなわち婚礼の晴れ姿の印象をとどめる新妻をさしたのが古い用法である。嫁の地位は、婚姻方式や「家」観念の変遷に伴い、大きく揺れ動いた。清少納言(せいしょうなごん)の『枕草子(まくらのそうし)』に「有りがたきもの、舅(しうと)にほめらるる婿、姑(しうとめ)に思はるる嫁の君」とあり、平安公家(くげ)社会にも入婚者の家族関係がむずかしかったことを示している。しかし当時は婿入り婚が支配的であり、舅と婿に比べて姑と嫁の場合はさほど深刻ではなかったと考えられる。ところが室町時代に至って、武家社会に嫁入り婚が多くなり、婚礼を婿方で催すとともに嫁が婿方に引き移るようになると、嫁の立場は大きく変わっていった。武家社会には厳しい「家」制度があり、婚姻は夫婦関係を結ぶだけではなく、新たに家の嫁、親の嫁として入家することを意味した。つまり新婚の女性は、妻として夫と和合するよりも、まずもって家長夫婦である舅・姑に仕えることが先決であった。とりわけ女性同士である姑との折り合いが重視され、もしもその気に入られなければ、たとえ夫婦関係は円満であっても、家風にあわぬとの理由で一方的に追い出されるというありさまであった。したがって嫁は、主婦になるまではと、ひたすら忍従の日々を過ごし、いったん主婦・姑となれば今度は嫁をいびる側に回るという悪循環ぶりであった。

 武家社会に始まった嫁入り婚は江戸時代以降庶民の間にも浸透し、しだいに全国的に普及していった。農漁村では女子も一人前の働き手であり、主婦は家事・家政の担い手として重きをなした。そうした主婦の前に、嫁の座はとかく安定を欠き、嫁入り後も絶えず実家の助力を求め、子供が生まれてやや落ち着き、主婦となって初めて固まるという状況であった。しかしすべてがそんなありさまだったわけではなく、妻訪(さいほう)・夫所(ふしょ)婚や足入れ婚はなおも各地に伝承されていたし、また隠居制も西日本を中心に広く行われ、主婦となるときを待って婿方に移る所もけっして少なくはなかった。これらは親子二世代の夫婦の同居による人間関係の悪化を未然に防いだのであり、逆に二世代夫婦が同居する直系家族に嫁姑問題がおこりやすく、そうした家族形態をもって「家」の理念型とするところに問題がはらまれていたとすることができる。そして近来、核家族化の傾向が強まるとともに、この種の問題も大きく変質した。

[竹田 旦]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

か‐・する【嫁】
[1] 〘自サ変〙 か・す 〘自サ変〙
① 男女が契りを結ぶ。
※続日本紀‐天平宝字八年(764)七月丁未「紀袁祁臣之女粳売、嫁本国氷高評人内原直牟羅、生児身売売二人
※宇治拾遺(1221頃)九「大安寺別当女にかする男」
② 結婚する。嫁に行く。
※新聞雑誌‐二四号・明治四年(1871)一二月「処女は終身嫁(カ)することを得ず」
[2] 〘他サ変〙 か・す 〘他サ変〙
① 嫁にやる。結婚させる。とつがせる。
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「お勢を嫁するのが厭になってと」
② 責任や罪などを、他人に負わせる。転嫁(てんか)する。
※草枕(1906)〈夏目漱石〉一一「スターンは自分の責任を免れると同時に之を在天の神に嫁した」

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と‐つぎ【嫁】
〘名〙 (動詞「とつぐ(嫁)」の連用形の名詞化)
① 他家に嫁入ること。
※斯道文庫本願経四分律平安初期点(810頃)「若し年十歳、曾し出適(トツギ)せらむ者は二年学戒することを聴す」
② 男女が交わること。交接。
※書紀(720)景行四年二月(北野本訓)「妾(やつこ)(ひととなり)交接(トツキ)の道を欲(をも)はず」

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と‐つ・ぐ【嫁】
(「処(と)(つ)ぐ」の意)
[1] 〘自ガ五(四)〙
① 男女が情を通じる。交合する。交接する。
※延喜式(927)祝詞「神伊佐奈伎伊佐奈美の命、妹妋二柱嫁継(トツ)ぎ給ひて、国の八十国・嶋の八十嶋を生み給ひ」
② 結婚して他家の者となる。結婚する。縁づく。嫁にいく。かたづく。
※書紀(720)孝徳二年三月(北野本訓)「復有て妻妾(をむなめ)夫の為に放(す)てらるる日に年を経て後に他(ひと)に適(トツク)は恒の理(ことわり)なり」
※多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「鷲見に帰(トツ)いだ娘なれば、既に歴とした一家の主婦である」
[2] 〘他ガ四〙 その者を相手として交接する。その者と結婚する。
※今昔(1120頃か)二「其の母死て、父更に妻を嫁げり」

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か‐・す【嫁】
〘自・他サ変〙 ⇒かする(嫁)

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