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子宮癌【しきゅうがん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

子宮癌
しきゅうがん
uterine cancer
子宮に発生するで,発生部位によって,子宮頸癌子宮体癌に分けられる。早期診断法としては,試験切除や組織切片の組織学的検査,腟脂膏の細胞学的検査が重視されている。子宮からの不正出血によって発見されることが多い。発見が比較的早いことが多いことと,子宮が生命維持からみれば2次的な臓器であるために,癌に対する手術のなかでは,予後が比較的よい。進行した癌でも,放射線療法によってかなりよく治癒することが多い。

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デジタル大辞泉

しきゅう‐がん【子宮×癌】
子宮に発生する癌。子宮頸癌(しきゅうけいがん)子宮体癌とがある。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

しきゅうがん【子宮癌 cancer of the uterus】
子宮に発生する癌で,かつては癌による女性の死亡うち胃癌肺癌についで多いものであったが,その他の臓器癌による死亡が増えたため,相対的に順位は低下した。しかし,子宮癌は他の癌より治るがかなり高いことを考えると,実際に子宮癌にかかる人は,女子では胃癌とあまり違わないほど多く,1年に1万数千人発生していると推定される。癌というと,非常に治りにくい,恐ろしい病気と考えられているが,子宮頸癌の場合は,全体平均として2/3以上の人が治る。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

子宮癌
しきゅうがん
uterine cancer

子宮に原発する癌で、女性では臓器癌のうち胃癌に次いで多い。発生部位によって子宮頸(けい)癌と子宮体癌に分けられるが、両者はまったく別の癌として扱われているほど、発生素因や組織学的構造、症候や進展状況、治療や予後などもすべて異なる。しかしまた、日本では子宮癌の80%以上が子宮頸癌であり、子宮癌といえば子宮頸癌をさす場合が多い。なお、両者とも治療に先だって進行の程度を国際規約(1961年、国際産婦人科学会癌委員会採択の規約)によって決められた臨床進行期分類に従ってかならず分類される。予後はいかなる治療が行われたにしても、治療が開始されたときの患者の臨床進行期分類に大きく左右され、その段階が進むほど不良となってくる。

[新井正夫]

子宮頸癌

子宮頸部の粘膜から発生し、とくに外子宮口付近、すなわち腟(ちつ)部を覆う多層の扁平(へんぺい)上皮と頸管部を覆う1層の円柱上皮との境界部が、発生上もっとも重要な部分とされる。40歳から50歳代に多いが、ごく初期の段階では集団検診などで30歳代に発見される率が高く、20歳代にもみられることがある。したがって子宮癌の定期検診は、30歳を過ぎれば受けるべきである。

 子宮頸癌は、進行程度によって0(ゼロ)期からⅣ期までの5段階に分けられる。0期やⅠ期の初めころにはほとんど症状がなく、臨床前癌とよばれているほどである。初発症状としては、せいぜい性交後に少量の出血(接触出血)をみる程度である。しだいに癌の浸潤が進むと出血しやすくなり、性交後にたびたび出血するほか、排便や排尿時にも出血しやすくなる。また、汚れた「おりもの」がある。このようなときには、年齢を問わず、即刻診察を受ける必要がある。Ⅲ期では癌が骨盤壁に及んで神経を圧迫し、神経痛がおこる。また、下肢や下腹部にむくみ(浮腫(ふしゅ))がみられる。

[新井正夫]

診断

次の三つを組み合わせて行う。

(1)細胞診 腟の内容や子宮口付近を擦過してガラス板に塗抹し、染色して顕微鏡で癌細胞の有無や進行の程度を判定する。早期発見に欠かせない検査法で、女性が自分で腟内容を採取してガラス板に塗り、検査所に送る方法もある。

(2)コルポスコープ診 コルポスコープ(腟拡大鏡)で子宮口周辺全般を観察し、とくに癌が発生しやすい部位を撮影したり模式図で記録するもので、コルポ診とも略称される。

(3)組織診 細胞診やコルポ診で異常所見や癌が疑われたときに行われ、特殊な切除器で疑いのある部位の組織の一部を採取し、組織標本をつくって顕微鏡で調べる。子宮癌の確定診断は組織診によって決定される。

[新井正夫]

治療

治療法としては手術と放射線療法が主であり、場合によって化学療法や免疫療法なども行われる。臨床進行期の0期では、腟部円錐(えんすい)切除ないしは子宮単純全摘除術で100%治癒が期待できる。Ⅰ期およびⅡ期では根治手術か放射線療法が行われ、Ⅲ期とⅣ期の場合は主として放射線療法、場合によっては手術、あるいは手術と放射線療法の併用、全身転移例には化学療法も行われる。

[新井正夫]

子宮体癌

白色人種に多く、肥満および糖尿の傾向のある人、高血圧や不妊の人などに多くて若い女性には少ないが、近年増えつつある。

 月経に似た出血が長く続いたり不正出血がときどきみられ、とくに閉経期の月経不順や閉経後の出血は精密検査が必要である。診断には、子宮腔内の分泌物を吸引して細胞診を行うとともに、診査掻爬(そうは)による組織診を必要とする。

 臨床進行期分類では子宮頸癌と同様に0期からⅣ期まで分類されるが、細部の点で異なり、Ⅰ期では子宮の大きさや病理組織像が問題にされる。治療としては、体癌の大部分が放射線感受性の低い腺(せん)癌であるため手術が優先される。単純全摘出術の適応例が多く、治癒率も一般に頸癌より良好である。近年はまた、ホルモン療法として合成黄体ホルモン(ゲスタゲン)の大量投与が有効とされている。

[新井正夫]

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精選版 日本国語大辞典

しきゅう‐がん【子宮癌】
〘名〙 子宮に生ずる癌。発生部位により子宮頸癌と子宮体癌に分けられ、かなり性質が異なる。日本では、前者が九割を占める。
※夫婦善哉(1940)〈織田作之助〉「母親のお辰が〈略〉寝付いてゐた。子宮癌とのことだった」

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