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子癇【しかん】

妊娠・子育て用語辞典

しかん【子癇】
妊娠高血圧症候群によって起こった妊産婦の意識消失やけいれん発作をいいます。そのほとんどは妊娠末期に起こり、この場合、死亡することも少なくありません。妊娠高血圧症候群を予防すること、また悪化させないことが何より重要になります。

出典:母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(母子愛育会総合母子保健センター所長)、子育て編:渡辺博(帝京大学医学部附属溝口病院小児科科長)
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デジタル大辞泉

し‐かん【子×癇】
妊娠中毒症一種。妊産婦が突然、全身痙攣(けいれん)、失神などの発作を繰り返す状態。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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家庭医学館

しかん【子癇 Eclampsia】
[どんな病気か]
 妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)(「妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)」)のもっとも重症なものの1つで、意識喪失(そうしつ)と反復する全身のけいれんが特徴です。発症の時期によって、妊娠子癇(にんしんしかん)、分娩子癇(ぶんべんしかん)、産褥子癇(さんじょくしかん)の3つに分けられます。
 子癇は、母体の死亡率が10~15%、胎児(たいじ)の死亡率が25~40%という統計もあり、また治癒(ちゆ)しても、さまざまな後遺症を残すことがある非常に危険な病気です。
 しかし、最近では母子ともに死亡率は著しく減少してきています。
[症状]
 むくみ、たんぱく尿、高血圧などの妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の症状があって、意識喪失とけいれんが突然おこってきます(子癇発作(しかんほっさ))。子癇発作のまえぶれとして、目の前がちらちらしたり、視野が狭まるなどの眼症状、悪心(おしん)・嘔吐(おうと)、胃痛などの胃症状、頭痛、めまい、耳鳴りなどの脳神経症状などがみられることがあります。
 典型的な子癇発作では、症状によってつぎの4期に分けることができます。
●第1期
 意識を失い、瞳孔(どうこう)は散大(さんだい)し、顔面の筋肉が細かくけいれんします。
●第2期
 全身が硬直し、からだは弓なりにそり返り、呼吸も一時停止して顔面が紫色になります。
●第3期
 口から泡を吹いて全身けいれんが始まります。
●第4期
 けいれん発作はおさまりますが、いびきをかいて深い昏睡(こんすい)におちいります。この状態からしだいに意識が回復する場合と、再び第2期の状態にもどり、発作をくり返す場合があります。
[検査と診断]
 妊娠、分娩、産褥期に妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)があり、意識喪失とけいれん発作があれば子癇と考えられます。妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の人に子癇発作のまえぶれがみられたときは、早急に母児双方とも治療のできる病院に入院する必要があります。発作をくり返し、深い昏睡状態や呼吸困難が続くと、胎児だけでなく、母体にとっても非常に危険な状態になるからです。
[治療]
 外部からの光、音、振動などの刺激を避けるために、暗くした静かな場所に隔離します。これらの刺激によって、子癇発作が誘発されることがあるからです。また、薬物療法として鎮静薬、降圧薬、利尿薬(りにょうやく)、強心薬(きょうしんやく)などを使用します。けいれんの救急処置としては、鎮静薬を与え、からだを横むきにし、気道を確保して舌をかむ危険を防ぐようにします。
 妊娠・分娩子癇で、症状の悪化や胎児仮死のある場合では、分娩を早くすませるために吸引分娩、鉗子分娩などの急速遂娩術(きゅうそくすいべんじゅつ)が行なわれ、場合によっては帝王切開(ていおうせっかい)を行ないます。
[予防]
 妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の早期発見と早期治療が予防の基本で、妊娠中の定期健診がいちばんたいせつです。
 日常生活では、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の発症を防ぐため、心身の安静と減塩食を心がけましょう。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

しかん【子癇 eclampsia】
妊娠,分娩,産褥(さんじよく)期にみられる,突発的な痙攣(けいれん)や昏睡を伴った妊娠中毒の特殊型。その発症の時期によって,妊娠子癇,分娩子癇,産褥子癇に分けられる。妊娠中毒【編集部】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

子癇
しかん
eclampsia

妊娠・分娩(ぶんべん)・産褥(さんじょく)時にのみおこる全身の強直性ならびに間代性のけいれん発作と失神・昏睡(こんすい)を繰り返す妊娠中毒症の一種。とくに分娩時に多く、季節的には冬に多い。突然おこるが、多くは発作に先だって子癇前症がみられる。すなわち、むくみ(浮腫(ふしゅ))とタンパク尿、高血圧の3徴候、および体重の異常増加を主とし、頭痛、めまい、嘔吐(おうと)、視力障害などの脳・目・胃腸の3症候群を伴う。これらの一部あるいは大部分が前駆してから発作期に移行し、特有なけいれん発作をおこす。

 まず、急に意識を失い、顔や手足の筋肉が細かくけいれんし(誘導期)、ついで全身の筋肉が硬くなって背を後方に反らし(強直性けいれん期)、続いて全身が大きく震え、口から泡を出し(間代性けいれん期)、やがていびきをかいて眠り込む(昏睡期)。以上のような発作を繰り返すわけで、母体の死亡率が5~7%、成熟児死亡率は15~30%という妊娠中でもっとも危険な病気の一つである。

 妊娠中の定期的診察によって子癇前症を早期発見し、完全治療すれば予防できる。もしも子癇がおこれば緊急事態として救急処置(鎮痙(ちんけい)・降圧・強心・急速遂娩(すいべん)・合併症の防止など)を迅速、適切に行う必要がある。

[新井正夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

し‐かん【子癇】
〘名〙 分娩(ぶんべん)時に多く起こる、全身のけいれんと失神発作を繰り返す病気。多くは発作に先立って、頭痛、めまい、吐きけなどの前兆があらわれる。母体の死亡率は一〇~二〇パーセント。〔随筆・安斎随筆(1783頃)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

子癇
しかん
妊娠中毒症」のページをご覧ください

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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