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季節風【きせつふう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

季節風
きせつふう
monsoon
モンスーンのことで,一般的には夏と冬で風向がほぼ正反対になる卓越風をいう。モンスーンの語源は,アラビア語のマウシム mausim(季節風の意)で,アラビア海において半年交代で吹く南西風と北東風をさした。また,インド東南アジアの季節風(モンスーン)は,南西季節風によってもたらされる雨季をさす場合も多い。季節風は気象学的に大陸海洋間の大気加熱の差が夏と冬で逆転することで引き起こされる大規模な風系と降水の季節的な変化と定義できる。地理的分布としては,熱帯季節風,亜熱帯季節風,温帯季節風(中緯度季節風),寒帯季節風があり,世界で最も季節風が卓越する地域は,南アジアと東南アジア,中国,日本を含む東アジアでモンスーンアジアと呼ばれる。また,日本や中国,朝鮮半島にみられる梅雨も,夏のアジアの季節風と密接に関連した現象である。日本など東アジアの冬の季節風は,大陸の寒冷な高気圧から吹き出す北西ないし西寄りの冷たい風で,日本海側の地域に大雪をもたらす。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

季節風
季節によって特有な風向を持つ風。日本付近では、冬の北西季節風、夏の南東または南西季節風が有名。インドや東南アジアの雨期は主に南西季節風がもたらすため、モンスーンは、狭義では雨期を指す。
(饒村曜 和歌山気象台長 / 宮澤清治 NHK放送用語委員会専門委員 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

きせつ‐ふう【季節風】
季節によって吹く方向を変える風。大陸と海洋の温度差が原因で起こり、平均して、冬は大陸から海洋に、夏は海洋から大陸に向かって吹く。東南アジアやインドに著しく、乾季雨季を生じるもとになる。モンスーン。

出典:小学館
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とっさの日本語便利帳

季節風
季節によって一定方向に吹く風。モンスーン。日本付近では、冬の北西季節風や夏の南東季節風。インドや東南アジア一帯の夏の南西モンスーンは雨期を含めていう。

出典:(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」

デジタル大辞泉プラス

季節風
1977年公開の日本映画。監督:斎藤耕一、脚本:長野洋。出演:野口五郎、宇佐美恵子、田中邦衛大竹しのぶ加藤治子中村敦夫、中条静夫ほか。ヒューマンドラマ。

出典:小学館
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季節風
日本のポピュラー音楽。歌は男性歌手、野口五郎。1977年発売。作詞:有馬三恵子、作曲:筒美京平

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世界大百科事典 第2版

きせつふう【季節風 monsoon】
季節を吹き分ける風系を指し,英語ではモンスーンというが,これはアラビア語で季節を意味するmausimに由来する。モンスーンの定義は数多くあるが次の三つにおおむね分けられる。(1)アラビア海で約6ヵ月交替で吹く南西風と北東風のこと。(2)南アジア,東南アジアの人々にとってのモンスーンは米作などに必要な高日季の雨,あるいは雨季のこと。(3)その季節内で,その季節を代表するに足るほどの高い出現頻度をもち,大気大循環の風系にふさわしいほどの地理的空間を占め,冬から夏,夏から冬にかけて風向が反対もしくはほぼ反対になるような1組の卓越風系のこと。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

きせつふう【季節風】
一般に夏は海洋から大陸に、冬は大陸から海洋へと、季節によってほぼ正反対にかつ広範囲に吹いている風系。日本付近では夏の南東風と、冬の北西風とが季節風である。モンスーン。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

季節風
きせつふう
monsoon
季節によって吹き分けられている風系をいう。たとえば日本付近では、冬季には北西風が、夏季には南東風が卓越して吹くが、これらは日本の季節風である。季節風は英語ではモンスーンmonsoonというが、これはアラビア語の季節を意味するマウシムmausimを語源とする。マウシムは元来は年に一度の祭りとか、養蚕の季節とか航海の季節などを広くいう場合に用いられた。紀元1世紀ころ、インド洋の季節風が外洋航海に利用されるようになったころには、季節風にはもっぱらエテジア風etesiaiという名が用いられたが、これは年を表すエトスetosに由来することばであった。中世にインド洋からアラビア海を広く航海したアラビア人たちは、1年を周期とする季節風の吹き回しをマウシムというようになり、これがポルトガル人により継承されmono, mouoとなり、さらに転化して現在の英語のmonsoonとなった。[根本順吉]

季節風発見の歴史

夏と冬の季節風がもっとも顕著に現れるのはインド洋であるが、この地方では紀元前数世紀ころから、沿岸航海をする航海者たちは経験的にそのような風の吹くことを知っており、風が変わり順風になってから航海をしたというような記録が残されている。沿岸航海から離れアラビア海の外洋航海を始めたのはアレクサンドリアのヒッパロスHippalusである。彼は、毎年7月から9月にかけて吹く西寄りの風に目をつけ、エオリアoliaからインドへ洋上を直行することができたのである。ラテン語のヒッパロスに西風の意味があるのは、ヒッパロスのこの発見にちなむものである。
 ヒッパロスのこの事績は紀元世紀の始まる前後のころと考えられているが、季節風についての知識は、その後アラビア海やインド洋を航海するアラビア人たちによって深められていた。16世紀の中ごろになると、50か所ぐらいの地点における季節風の吹き初めと吹き終わりが記録されている。
 東アジア海域においても、初期は沿岸航海に限られていたが、外洋航海が行われるようになると、8~9世紀ころから季節風に順応して航海の時期を選ぶというようなことが行われた。日本ではそのころ、なお季節風についての知識は十分でなく、むだな風待ちをしたというような記録も残されている。しかしその後、船の帆が発達し、風を斜めに受けて航海できるようになると、16~17世紀には、日本でも広く季節風を利用して航海が行われるようになった。[根本順吉・青木 孝]

地球上における季節風の分布と種類

季節風をその原因を問わずに、ただ季節を吹き分ける(風向の違いは120度以上)という現象にだけ着目してみると()、地球上の分布の特徴は、そのような地域が地球を取り巻く五つの帯になっている点にある。このような分布を示すのは、季節の変化に伴って南北方向の気圧傾度の向きが反転するところがあるからで、5本の帯は、それぞれ(1)熱帯季節風帯―1本、(2)亜熱帯季節風帯―2本、(3)寒帯季節風帯―2本である。
 インド洋の北半球側および東南アジア海域はもっとも季節風が卓越する所にあたっており、この部分が狭義の季節風地帯(モンスーン地帯)となっているのである。ドイツの気象学者レッチェンのようにこれを「海の季節風」という人もある。海の季節風を除くと、季節風地帯は各緯度圏に細胞状に断続しているので、これを細胞状季節風cell monsoonともいう。
 低緯度地帯に卓越している海の季節風は、夏季に普通この地帯にみられる北東貿易風を打ち消し南西風となって吹いているのであるが、この南西風は対流圏の下層およそ5キロメートルの範囲に限られ、その上空には東風がみられる。上空の東風の北側にはチベット高気圧が存在するが、このチベット高気圧の位置、強さは、ヒマラヤからは、はるか偏西風帯の風下にあたる日本付近の梅雨期や夏の天候と、密接な関係をもっている。
 カスピ海のような大きな湖水では、夏と冬では風向が反転している。すなわち夏季は湖水から湖岸に向かう風が吹くのに対し、冬は湖岸から湖上に向かう気流となる。季節によって風が吹き分けられているので季節風ともみられるが、この場合は季節風的傾向をもった風系とされ、季節風そのものとは考えない。海岸で卓越する海陸風も、季節によって、季節風を強めたり弱めたりすることがあるが、このような修飾も、局地的な気候を考える場合には重要である。[根本順吉・青木 孝]

季節風と日本の風土

日本が季節風地帯にあることを抜きにして日本の風土は考えられない。冬の日本海側の多雪は、大陸からの季節風の吹き出しによるものであり、梅雨期の開始、終わりは夏の南西季節風の動静に関係する。高温多湿の日本の夏の天候は南東季節風の支配下の天候である。このような気候の特徴はその地域に住んでいる人にとっては当然のことのように思われるが、他地域(たとえば地中海周辺)の気候とこれを比較してみると、その著しい差異に気づくのである。その差異を反映して日々の生活の違いが風土的特徴として現れてくるのである。[根本順吉]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

きせつ‐ふう【季節風】
〘名〙 ある季節の特色として、常にある風向をとる風。季節によって風向が正反対になる。例えば、冬季には大陸から海洋に、夏季には海洋から大陸に向かって吹く。東アジア、インドなどで著しい。モンスーン。気候風。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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