●宮中【キュウチュウ】
デジタル大辞泉
きゅう‐ちゅう【宮中】
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世界大百科事典 第2版
きゅうちゅう【宮中】
語句の意は宮城内のことで,宮廷とか〈畏(かしこ)き辺(あた)り〉とかと同じ意味に使われる。しかし,歴史的には府中(国家の政治)に対する語として問題とされる。すなわち,近代的な立憲君主制の原則としては,宮中(君主の宮廷事務)と府中(国政)とは分離し,国政についての責任機関が確立していなければならない。 ところが,明治初年以降の太政官制では,天皇親政の名のもとに,太政大臣,左大臣,右大臣,参議,卿などは,すべて天皇の家臣(朝臣)としての色彩が強く,実際に公家出身者がその職につくことも多かったから,宮廷事務と国政事務との区別は明確でなかった。
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精選版 日本国語大辞典
きゅう‐ちゅう【宮中】
〘名〙
① 宮殿の中。特に、天皇の居所をさすことが多い。禁中。禁裏。くちゅう。
※続日本紀‐慶雲元年(704)一一月壬寅「始定二藤原宮地一。宅入二宮中一百姓一千五百五烟賜レ布有レ差」 〔史記‐趙世家〕
② 神社の中。神社の境内。
※平家(13C前)一「かもの上の社に、ある聖をこめて、御宝殿の御うしろなる杉の洞に壇をたてて、拏吉尼(だぎに)の法を百日おこなはせられけるほどに、彼(かの)大椙(おほすぎ)に雷おちかかり、雷火飫(おびたたし)うもえあがって、宮中既にあやうくみえけるを」
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