●宮崎滔天【みやざきとうてん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
宮崎滔天
みやざきとうてん
[没]1922.12.6. 東京
志士。本名は虎蔵 (寅蔵) 。西南戦争で熊本協同隊を率いた宮崎八郎の弟。徳富蘇峰の大江義塾,東京専門学校に学び,小崎弘道のもとで受洗。犬養毅を通じて孫文と交わった。頭山満らと中国革命を積極的に援助し,恵州の挙兵計画にも参加,またエミリオ・アギナルドのフィリピン独立運動をも支援。 1905年東京における中国人留学生の革命組織中国革命同盟会の結成に尽力し,孫文の委嘱でその日本全権委員になった。 1911年辛亥革命が起こるとこれに参加,孫文の南京政府樹立を助け,第2次,第3次の革命も支援。その死にいたるまで中国革命を支持し続けた。自伝『三十三年之夢』『革命評論』などがある。
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デジタル大辞泉
みやざき‐とうてん〔‐タウテン〕【宮崎滔天】
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
宮崎滔天 みやざき-とうてん
明治3年12月3日生まれ。宮崎八郎,宮崎民蔵の弟。大江義塾などでまなぶ。3兄弥蔵の志をついで孫文の革命運動を支援,明治33年の恵州挙兵の失敗後一時浪曲師となる。38年中国同盟会(国民党の母体)の結成をうながし,44年の辛亥(しんがい)革命以後も一貫して孫文を支持した。大正11年12月6日死去。53歳。肥後(熊本県)出身。名は虎蔵。自伝に「三十三年之夢」。
【格言など】余や先天的自由民権家なり(「三十三年之夢」)
出典:講談社
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世界大百科事典 第2版
みやざきとうてん【宮崎滔天】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
宮崎滔天
みやざきとうてん
(1871―1922)
中国革命の協力者。明治3年12月3日、熊本県荒尾の郷士の家に生まれる。本名寅(虎)蔵。西南戦争で西郷軍に加わって戦死した熊本民権党の八郎、土地復権同志会の民蔵(たみぞう)、「支那(しな)革命」主義者の弥蔵(やぞう)を兄にもち、気丈な母に育てられた。徳富蘇峰(とくとみそほう)の大江義塾に学んだが、1886年(明治19)出京、東京専門学校(早稲田(わせだ)大学の前身)に学びキリスト教に入信。長崎のミッションスクールに転学後、スウェーデン籍の老無政府主義者イサク・アブラハムに感化されて棄教。弥蔵の影響で中国革命運動援助を志す。亡命中の孫文と知り合い、終生親交を結び、日本での活動を援助した。1900年(明治33)10月、孫文は2回目の挙兵を決行したが失敗した(恵州事件)。その際、滔天は武器調達に奔走したが、代議士中村弥六の背任によって不成功に終わり、日本人同志間の内訌(ないこう)から浪曲師へ転身、「落花の歌」などを演じた。02年に半生の自叙伝『三十三年の夢』を刊行、日本のみならず中国にも多数の愛読者を得た。05年の中国同盟会設立にも尽力。その後同志と発行した雑誌『革命評論』(1906~07)で世論の喚起に努め、中国人留学生の援助などを訴えた。晩年は『上海(シャンハイ)日日新聞』での文筆活動に従事したが不遇であった。大正11年12月6日、51歳で病没。竜介(りゅうすけ)は長男。
[滝澤民夫]
『宮崎龍介他編『宮崎滔天全集』全5巻(1971~76・平凡社)』
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精選版 日本国語大辞典
みやざき‐とうてん【宮崎滔天】
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