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家人【けにん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

家人
けにん
律令時代,奴婢とともに主家に臣従し,労役に服した最下層の民。主人の戸の成員として家口の一部をなし,良民の3分の1の口分田を班給され,不課口であり,相続の対象とされるなど,奴婢と共通の性質をもつが,家族をもつことができ,原則として売買が禁止され,主人は交代に家人を使役して家人に休養を与えるなど,奴婢より高い地位を示す面もあった。また平安時代以後,貴族や武家の棟梁に属する人を家人と呼び,鎌倉幕府は将軍家に奉仕し恩恵を受ける武士御家人といい,江戸幕府では,下級の直臣を御家人と呼んだ。 (→名子被官制度 )

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デジタル大辞泉

いえ‐びと〔いへ‐〕【家人】
家族。特に妻。
「―に恋ひ過ぎめやもかはづ鳴く泉の里に年の経(へ)ぬれば」〈・六九六〉
家に仕えている人。また、貴人の家に出入りする人。家人(けにん)。
「なほ親しき―のうちには数へ給ひけり」〈関屋

出典:小学館
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編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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か‐じん【家人】
家の人。家族。「留守に家人が電話を受けた」
家臣家来(けらい)。けにん。

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け‐にん【家人】
律令制での賤民の一。私有民であるが奴婢(ぬひ)よりは身分が上で、家族と生活することが許された。
平安時代、貴族や武士の棟梁(とうりょう)に隷属した侍。
御家人(ごけにん)」に同じ。
家来。また、奉公人。〈日葡

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世界大百科事典 第2版

けにん【家人】

[古代]
 家人の語には三つの用法がある。第1は家内の人という意味の用法である。唐律令,日本律令ともに家人とあるもので,この場合の家人は一般に良民である。第2は賤民としての家人の用法である。唐律令に部曲とあるのを,日本は部民(べみん)に部曲の語を用いてしまったために日本律令では家人と改めたもの。この家人は,官戸と同様に家族をなし,家業をもち,家族全員が同時に使役されることはなく,また売買されず,私奴婢より上の身分であった。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

家人
けにん

日本古代の家人の語には三つの用法がある。第一は家内の人という意味での用法で、良民である。第二の用法は、唐律令(りつれい)に部曲とあるのを、日本では部民(べみん)に部曲(かきべ)の語を使用したために律令(りつりょう)では家人と改めたもので、五色の賤(せん)の一つ。家人は、官戸(かんこ)と同様に家族をなし、家業をもち、家族全員が同時に使役されることはなく、売買されず、私奴婢(しぬひ)より上級の身分であった。ただし、婚姻は家人同士でしか認められず、姓もなかった。口分田(くぶんでん)は私奴婢と同じく良民の3分の1を給された。この家人の例は、寺の家人が法隆寺、筑前(ちくぜん)観世音(かんぜおん)寺にみえる程度で、一般の戸籍などにはみえない。家族的結合をもつ私有賤民(せんみん)はほとんど私奴婢とされ、家人身分の賤民は一般には存在しなかったらしい。第三の用法は、第一の家人の概念から発展したもので、貴族の私的隷従者を示す用法で、9世紀後半以降に多くみられるようになる。これが中世の家人概念の前身である。

[石上英一]

『井上光貞他編『律令』(1976・岩波書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

いえ‐びと いへ‥【家人】
〘名〙
① 家の人。家族。また、特に妻。かじん。
※万葉(8C後)一五・三六三六「伊敝妣等(イヘビト)は帰りはや来(こ)といはひ島斎(いは)ひ待つらむ旅行く我を」
② 家に仕える人。けにん。家の子。
※書紀(720)履中即位前(図書寮本訓)「其門人(イヘヒト)皆叛きて賊と為(な)る」
③ 家に親しく出入りする人。
※歌仙本順集(10C後)「一条藤大納言石山にまうでて七日さぶらひ給ふ。家人の詩つくり歌よむあまた侍り」
④ 令制で規定された私有民の一つ。官戸、陵戸の下位、奴婢(ぬひ)の上位に位置づけられ、主人に自由に使われる。財産として相続されるが売買はできない。けにん。
※万葉(8C後)一一・二五二九「家人は道もしみみに通へども我が待つ妹が使ひ来ぬかも」

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いわ‐びと いは‥【家人】
〘名〙 「いえびと(家人)」の上代東国方言。
※万葉(8C後)二〇・四三七五「松の木(け)の並(な)みたる見れば伊波妣等(イハビト)の我を見送ると立たりしもころ」

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か‐じん【家人】
〘名〙
① 家の人。家族。みうち。また、特に妻のこと。
※古事談(1212‐15頃)一「家人不信、以為狂言」 〔易経‐序卦〕
② 家来。家臣。けにん。
※浮世草子・近代艷隠者(1686)一「財はこころをたのしむ物にあらず迚(とて)。親の家人(カジン)にさきくばりて、一毛もうけず」

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け‐にん【家人】
〘名〙
① 令制で、賤民の一つ。主家に隷属して労役に服していたが、奴婢(ぬひ)よりも地位が上で、家族生活を営むことが許されていた。〔令義解(718)〕
② 平安時代以降、貴族の家や武士の棟梁に隷属していた侍(さぶらい)。家の子郎等。
※紀伊続風土記付録九山西氏文書‐寛治三年(1089)五月五日・散位坂上経澄解案「即相次清任、男重清并仲清等為三代家人今无違背
③ 中世、将軍家と主従関係を結んでいた家臣。鎌倉・室町幕府の将軍家の譜代の家臣。また、戦国大名の家臣をいうこともあった。
※百練抄‐正治元年(1199)正月二五日「故頼朝卿家人、随右近中将頼家、可仕諸国守護之由宣下」
④ 江戸初期、将軍に直属していた一万石以下の直参(じきさん)。また、中期以降は旗本より低い身分の御目見以下(おめみえいか)の武士をいう。
⑤ 家につかえる者。主人の家来。従者。また、江戸時代の町家・農家の譜代奉公人。かじん。
※正法眼蔵随聞記(1235‐38)五「時に相如が家人、かの大臣を打んこと、やすきこと也」 〔漢書‐儒林伝・轅固〕
⑥ 明治以降、皇室や華族・元堂上に仕えていた家令、家扶、家従などの総称。
※太政官第五八一号‐明治三年(1870)九月一〇日「宮並に華族家人職員左之通 家令 一員 家扶 人員宜に任す 家従 同 家丁 同」

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やけ‐ひと【家人】
〘名〙 古代、豪族などに隷属している賤民。→家人(けにん)
※書紀(720)雄略九年五月(前田本訓)「吉備の上道の蚊嶋(かしま)田の邑の家人(ヤケヒト)(ら)是れ也」

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旺文社日本史事典 三訂版

家人
けにん
①律令制下の賤民の一種
奴婢 (ぬひ) よりは上位の身分で,家庭を営むことが許され,売買は禁じられていた。
②平安時代,有力貴族や武士の棟梁 (とうりよう) に臣従した武士。
③鎌倉時代,幕府に属し関東御家人と称した武士。
④御家人。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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