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家族制度【かぞくせいど】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

家族制度
かぞくせいど
family institution
家族の構成や機能などについて,国家や地域社会が規定している秩序または制度。具体的には家族生活を規制する法律道徳慣習などの総体をいう。族とは人間にとって普遍的な社会集団であり,社会の発展段階や諸条件,具体的には経済構造や政治形態と密接な関連をもって,各種の家族制度が発生してきた。なお日本の家制度における戸主権家督相続などを中心とする家父長制のみをさすこともある。

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デジタル大辞泉

かぞく‐せいど【家族制度】
家族の形態や機能を規定する法律・道徳・慣習などの規範の総体。
民法旧規定での家父長的な家制度。家族は戸主の強い統制下におかれた。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

かぞくせいど【家族制度】
家族制度という言葉は種々の意味に用いられるが,大別すれば,一つは,社会的に存在する家族の共同生活を支配する秩序であり,他の一つは,家族の共同生活を支配する法的秩序一般ということができる。社会的に存在する家族秩序は,個々に異なるニュアンスを有するとしても,その社会の主要な生産のしかたとそれに規定される社会秩序の一つとして,いくつかの類型に分けられる。国家は,それらのうち,統治上必要と考えるものを選び,ときには,他国の法令に規定された家族秩序をも参考にしながら国家統治上,有効な一定の家族秩序をつくり上げ,それを法として,人々に強制する。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かぞくせいど【家族制度】
法的・社会的に規定された家族の在り方。現在の日本において、民法上では個人の尊厳と男女の本質的平等を基礎とした夫婦本位の家族制度であるといわれるが、社会的慣習的には、家制度の影響も残存している。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

家族制度
かぞくせいど
家族の構成や機能についての法律、慣習、道徳などの諸規範の総体をいう。狭義には明治の民法によって規定された法制上の「家(いえ)」に関する制度を意味した。もとより第二次世界大戦後の民法改正(1947)で、この意味での「家族制度」は解消した。しかし、慣習としての家制度は明治の民法以前から、近世以来長期にわたって日本の社会における家族の制度として、民法改正後さえ希薄化しつつもなおみられた。現代日本の家族制度は、民法上の「家」制度廃止後、とくに1960年代の高度経済成長期を経て核家族を中心とする小家族を本位とするものに移行した。従来の、狭義の「家族制度」は、異なる文化をもつ社会がさまざまな時代に示した多種多様な家族制度の一つの形にすぎない。民族により、また時代により異なる家族制度は、観点によって多様な分類が可能である。
 父親のいないのが常態と報告されているヘヤー・インディアン(カナダ北西部の寒冷地に住む狩猟民)のような特例的社会がまれにあるとしても、人類は、一般的に婚姻による夫婦がやがてはそのもとに出生あるいは養取による子と、その成人独立までは同居し、家族生活を長期にわたって営むことを常態とする。国家や大小の地域社会ないしは宗教団体における社会的規範が、社会生活の安定に必要とみた形の秩序を、法律や慣習や道徳によって保障しようとするとき、その社会で営まれるべき家族生活の準拠すべき制度が成立する。現存する家族の制度を、まず婚姻に関する制度からみれば、単婚(一夫一妻婚)か複婚(一夫多妻か一妻多夫)か、婚姻の相手を一定共同社会の範囲外に求める族外婚か、その逆の族内婚かなどというようなことが、その社会で許容され、あるいは禁止されるかが婚姻制度として決まっている。家族内の権威構造についても父権制、母権制、家父長制、夫婦パートナーシップ制などがあり、家産相続については一子相続制や均分相続制がある。同居や扶養のあり方についても、父系拡大家族、母系拡大家族、系譜家族、核家族などの異なる制度が、その時代その社会での家族制度となっている。中国や韓国などでは古来夫婦別姓であるが、日本の夫婦別姓への民法改正案(1996)とは意味が異なる。[中野 卓]

日本の家族制度

明治の民法における法制上の「家」制度は、日本の近代における一時期に限られたものであり、同一戸籍に属する戸主の親族関係者すべてにより構成される団体であった。それは現実に共同生活を営む家族集団とはかならずしも一致しなかった。現在の民法では、個人の尊厳と両性の平等に基づき、成年に達した男女の自由な合意により一戸籍単位が編成される。かつて、新夫婦はその双方の両親いずれかの側の戸籍に婚入し、あるいは婚入(婚入か婿入)したうえで分家するという形で戸籍上登録されたのとは大きな変化である。しかし、現行戸籍単位もまた、かならずしも実際の家族生活の実態をそのまま示すものではない。子夫婦が親夫婦と当初は別居した家族単位も、のちには双系老親と選択的に同居する場合を含む柔軟な形の制度が生じえた。[中野 卓]
『神谷力著『家と村の法史研究』(1976・御茶の水書房) ▽中野卓著『商家同族団の研究』(1978・未来社) ▽中野卓編『明治43年京都――ある商家の若妻の日記』(1981・新曜社) ▽原ひろ子著『ヘヤー・インディアンとその世界』(1989・平凡社) ▽『日本家族制度と小作制度』(中野卓他編『有賀喜左衞門著作集』所収・2000・未来社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かぞく‐せいど【家族制度】
〘名〙 社会制度によって規定される家族形態。家父長権を持つ家長の下に統率される大家族形態、一夫一婦とその子で構成される小家族形態など。狭義では、日本の場合、家族制度の一発展段階と考えられる「家」の制度(戸主が家族を統率し、家督相続によりその地位を継承していく制度)をさす。家制。家族制。
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏「従来の家族制度に重きを置いた東洋の倫理思想から云ったら、それは成程、孝が百行の本かも知らないけれど」

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