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家来【けらい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

家来
けらい
平安時代中期には公卿などの摂政家の式を用いる人をいい,「家礼」と書いた。伊勢貞丈はその安斎随筆』のなかで,公事の法式や故実を習うため摂家方へ親しく出入りする諸家の公家衆を家礼というのは,子が父母を敬うように,摂家を礼するためであると述べている。この摂家を礼することから,特定の人の間に従属的関係が生じ,種々の奉仕も行われるようになった。やがて,この風習武家階層に広がって,封建社会では,家礼をいたすことが,おのずから従属関係を結ぶことを意味した。江戸時代に入ると,家臣の一般的呼び名として,「家来」「家頼」の字があてられ,広く武士以外の者にまで使われるようになった。

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デジタル大辞泉

け‐らい【家来】
主君や主家に仕える者。家臣。従者。
親・尊族を敬い礼を尽くすこと。転じて、他人に礼を尽くすこと。
「文籍(ぶんせき)にも―といふことあるべくや」〈・藤裏葉〉
朝廷の公事(くじ)故実を習うために摂家などに出入りする者。
[補説]古くは「家礼」「家頼」などと書き、「家来」は中世以降の表記。

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世界大百科事典 第2版

けらい【家来】
一般に武家で主君に仕える家のことをいう。ほかに公家庄屋地主などの従者についても用いられた。平安時代の記録には〈家礼〉とあるが,これは家長や親に礼をつくすこと,転じてそれと同様他人に礼をつくし随従する者をいう。《貞丈雑記》に五摂家より分かれた公家衆や軽輩の公家衆で宮廷の儀式作法を習うため摂家に出入りする者を家礼と呼んだとあるが,やはりその家に依頼し,礼をつくしたからであろう。《吾妻鏡》1180年(治承4)の記事に〈源氏の人々は家礼とするのも憚るべきなのに服仕家人として取り扱うのは以ての外のことだ〉とある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

家来
けらい
「家礼」を呉音(ごおん)読みにした語。「家頼」とも書く。ただし「家来」「家頼」は中世以降の用字である。本来、家において親や長上に礼を尽くし、そのように他人を敬う意であった。また、公事(くじ)の作法を習うため摂家(せっけ)などに出入りする者を称したが、中世以降、これが主従関係に転じて、公家や武家の主君に臣従すること、またその者(家臣)をさすようになり、さらに、一般に従者や手下を汎称(はんしょう)する語ともなった。[兼築信行]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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