●家船【えぶね】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
家船
えぶね
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デジタル大辞泉
え‐ぶね【▽家船】
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世界大百科事典 第2版
えぶね【家船】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
家船
えぶね
九州北西部、とくに長崎県の沿岸を根拠地とし漂泊的な生活を送っていた漁民集団。集団ごとに根拠地の名を冠して「瀬戸家船」「崎戸(さきと)家船」などとよばれていた。かつては家族単位になる複数の船が集まって小船団を構成し、鉾(ほこ)突き漁、潜水漁、葛網(かずらあみ)漁に従事し、漁があると沿岸各地の船だまりに入った。漁獲物は婦人たちの手によって船だまり周辺の農村で農作物との物々交換に向けられた。古く家船は陸上には土地や住居をいっさいもたなかったといわれるが、正月、盆、竜神祭のおりには根拠地に集結し、このときに寄合や結婚式も行われた。近世以降宗門改めによって檀那(だんな)寺をもつ必要に迫られたこと、死者の埋葬問題が生じたことなどが因となって徐々に陸地への定着化が始まった。
明治以降は義務教育の浸透、船の動力化、さらに漁業の流通機構の改善が進み、昭和30年代にはほとんどの家船が根拠地に家を構え、厳密な意味での家船はほぼ消滅した。なお、家船とはよばれていないが、かつては海上漂泊漁民で、家船と類似した生活慣習をもつ集団が岡山や広島県下の瀬戸内海地域にも少なくなかった。
[野口武徳]
『大林太良編『山民と海人』(『日本民俗文化大系5』1983・小学館)』
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精選版 日本国語大辞典
え‐ふね【家船】
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