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封建地代【ほうけんちだい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

封建地代
ほうけんちだい
feudal rent
封建的土地所有を基礎とした生産様式のもとにおける地代封建的土地所有者が直接生産者である農民から,経済外的強制媒介として剰余労働部分のすべてを地代として収奪する形態。 (1) 労働地代 封建地代の第1段階を表示するもので,最も本源的な形態。すなわち直接生産者である農民が,1週間のうち幾日かを自己の保有地で労働し,残りの日数領主の土地で領主のために無償で労働する形態。農民はみずからの労働用具をもって賦役を行うので,奴隷労働者,賃労働者と区別される。 (2) 生産物地代 封建地代の第2段階で,地代は労働が対象化された生産物という形で収奪される。 (3) 貨幣地代 封建地代の第3段階であり,封建社会の解体期に現れる形態で,農民は領主に対し,生産物でなくその価格を支払う形態。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ほうけん‐ちだい【封建地代】
封建社会で、領主が農民から経済外的強制によって取り上げる地代。労働地代(賦役)・生産物地代・貨幣地代の三形態がある。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

ほうけんちだい【封建地代 feudal rent】
封建社会においては,封建的生産関係が支配的であり,そのもとにおいて,土地の支配者である領主(封建的土地所有者)は,その土地に居住している農民(および手工業者など)から,賦役(ふえき)や年貢(ねんぐ)などさまざまな貢租を徴収する。その賦役や貢租を総称して封建地代という。封建社会では,個々の領主の支配する所領(荘園)が生産関係の基本単位をなしており,そこでは,直接生産者たる農民および手工業者などはそれぞれ生産手段(土地および用具など)と結合しており,領主は,その所領全体の封建的土地所有者として,それら直接生産者を支配している。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ほうけんちだい【封建地代】
封建領主が経済外的な強制力によって農民から収奪する地代。農業生産力の発展段階に応じて、労働地代・生産物地代・貨幣地代に分けられる。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

封建地代
ほうけんちだい
feudal rent
広義には、近代地代以外のいっさいの定率および高率の地代をさし、狭義には、農奴制のもとで領主が権力(経済外的強制)をもって農民から徴収した過重な地代をさす。前者の定義は、アンダーソンJames Anderson『地代と十分の一税との効果』Effects of Rent and of Tythe(Recreations, vol. V,1801)およびそれを継承したマルクス『資本論』第3巻第37章以下にみえる。それによれば近代地代とは、大借地農たる農業資本家が平均利潤を超える利潤を得た場合だけ、超過分を地主に支払うことを原則とする。したがって超過利潤の有無に関係なく徴収される十分の一税などの定率地代や、利潤そのものを奪い取る高率地代は、封建地代とみなされる。
 狭義のほうは、マルクスの地代論に由来するとされ、ほぼ通説となっている。それによれば、フランスの地代荘園(しょうえん)で生産物に対する地代の比率が30%以上に達し、日本の江戸時代の地代率が四公六民すなわち40%を原則としたのは、ともに封建地代の典型とみなされる。なお明治期から昭和初期にかけて寄生地主制のもとに形成された高率地代を、封建地代とみるか否かの論争が、昭和初期に行われたが、現在では封建地代説が優勢である。フランスの封建地代はフランス革命で原理的に否定され、日本の寄生地主制下の高率地代は農地解放で廃棄された。
 西洋の古典荘園に顕著な賦役も、普通、封建地代の典型とされるが、実はおもに富農が自家の奴隷労働力の一部を領主に提供したものにすぎない。すなわちそれは、賦役提供責任者たる富農が、領主と同じく支配階級の成員であった点で、農業資本家が同じ資本主義社会の支配階級上層たる地主に支払う近代地代に似ている。ただしイギリスで13世紀ごろ広まった賦役は、領主が農奴に強制した労働地代で、封建地代の一種であった。[橡川一朗]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ほうけん‐ちだい【封建地代】
〘名〙 封建的土地所有者(領主)がその土地保有農民からいわゆる経済外的強制によってとりあげる地代。賦役(労働地代)と生産物地代と貨幣地代との三形態がある。一般的には地代は封建社会の生産力発展に応じて、この順序で転化してゆき、それとともに封建領主の農民に対する支配力も弱まってゆく。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

封建地代
ほうけんちだい
封建社会における地代の総称。労働地代・生産物地代・貨幣地代の3種類がある
労働地代はおもに中世初頭に支配的に行われ,ついで生産物地代(12〜13世紀以降),貨幣地代(14〜15世紀以降)の順序で転化した。ただし,イギリスでは12世紀以降労働地代から一挙に貨幣地代に転化したが,東ドイツでは一度生産物地代に移行しながら,15〜16世紀に再び労働地代に逆転,グーツヘルシャフトを成立させた。これらの異なる地代の転化は,商品貨幣経済の浸透下での領主対農民関係の推移の地域的条件の差異にもとづく。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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