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将軍継嗣問題【しょうぐんけいしもんだい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

将軍継嗣問題
しょうぐんけいしもんだい
江戸幕府 13代将軍徳川家定は病弱で子がなかったため,その跡目相続をめぐって起った政争。ペリー来航後の難局を控えた時期に,攘夷論の中心であった水戸藩は,藩主徳川斉昭の子で聡明の聞えの高い一橋慶喜 (→徳川慶喜 ) を推したが,これに対して彦根藩主井伊直弼を中心とする幕閣は,血統論から紀州の徳川慶福 (→徳川家茂 ) を推した。開港論者でもあった井伊が安政5 (1858) 年4月大老に就任すると,同6月慶福が将軍の後嗣に決定された。家定はまもなく没したが,朝廷一橋派の策動によって容易に将軍宣下を与えず,井伊は安政の大獄と呼ばれる弾圧を行なって,14代将軍家茂の就任を実現させた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

しょうぐんけいしもんだい【将軍継嗣問題】
江戸幕府の末期,13代将軍徳川家定の継嗣をめぐる紛争。12代家慶(いえよし)がペリー初度来航の1853年(嘉永6)に死ぬと,次の家定は病弱で非常時の将軍にふさわしくないうえに子供がないため,継嗣問題が切実になった。家慶は生前,水戸の徳川斉昭(なりあき)の第7子を愛して一橋家の養子に入れていたが,実子の家定を廃してその一橋慶喜(よしのぶ)を後継者と決めるほどの勇断は下せないまま世を去った。越前藩主松平慶永(よしなが),薩摩藩主島津斉彬(なりあきら)らが,この一橋慶喜を擁立する運動を起こした。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

将軍継嗣問題
しょうぐんけいしもんだい
ペリー来航直後に就任した13代将軍徳川家定(いえさだ)(在位1853~58)の継嗣決定をめぐる政争。一橋慶喜(ひとつばしよしのぶ)・紀州徳川慶福(よしとみ)両擁立派が対立して政治問題化し、安政(あんせい)の大獄の一原因となった。家定は生来虚弱で子がなく政務も老中任せであったため、継嗣決定を望む声が強く、水戸前藩主徳川斉昭(なりあき)の子慶喜と家定の従兄弟(いとこ)にあたる慶福の2人が候補者に擬せられた。松平慶永(よしなが)は島津斉彬(なりあきら)ら有志大名と図り、海防掛の旗本岩瀬忠震(ただなり)らの支持のもと、年長で英明な慶喜をあげて幕府の基礎を固め、そのもとに雄藩明君を結集した統一体制を樹立して内外多難の問題を解決せんと図り、老中阿部正弘(まさひろ)の暗黙の了解を得ていた(一橋派)。一方、譜代(ふだい)大名の筆頭井伊直弼(いいなおすけ)は、将軍相続に第三者が介入することは秩序の破綻(はたん)を招くとの考えのもとに、血統近く家定自身も支持する慶福こそふさわしいとして一橋派に激しく対抗した(南紀派)。1858年(安政5)両派ともそれぞれ謀臣橋本左内(さない)、長野主膳(しゅぜん)(義言(よしとき))を京都へ送り、朝廷の有利な言辞を得ようと奔走したが、4月井伊大老の出現によって6月25日慶福(家茂(いえもち))決定の発表がなされた。7月5日慶永ら一橋派大名は隠居謹慎となり、海防掛の幕吏も次々に処罰された。この問題は、これまで国政の動向にかかわりをもたなかった親藩・外様(とざま)有志大名が発言権を求めた運動として評価される。[山口宗之]
『文部省維新史料編纂事務局編『維新史』(1939~41・明治書院) ▽渋沢栄一著『徳川慶喜公伝』(1918~31・竜門社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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旺文社日本史事典 三訂版

将軍継嗣問題
しょうぐんけいしもんだい
幕末,13代将軍徳川家定の継嗣をめぐる政争
1857年から継嗣問題が公然化。紀伊藩主徳川慶福 (よしとみ) を推す井伊直弼 (なおすけ) らの紀州派(南紀派)と,一橋慶喜 (よしのぶ) を推す松平慶永・島津斉彬 (なりあきら) らの一橋派(雄藩連合派)とが争ったが,'58年井伊の大老就任によって紀州派が勝利し,慶福は14代将軍となり家茂 (いえもち) と改名した。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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