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屈折【くっせつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

屈折
くっせつ
refraction
一般にが進んでいって異種媒質の中に入り込む場合に,その境界面で進行方向が変化する現象をいう。光,音,電波などは屈折現象を示す。水中物体が大きく見えたり,近くに見えたりするのは,光が水と空気の境界面で屈折するためである。2つの等方性媒質の間での屈折には,(1) 入射光線屈折光線とは同じ平面内にあり,(2) 入射角 i と屈折角 r との間には sin i/ sin r=一定 ,というスネルの法則が成り立つ。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

くっ‐せつ【屈折】
[名](スル)
折れ曲がること。
「畑から畑を継いでは幾十度の―をなしつつ」〈長塚
物の考え方やその表現などが素直でなく、わかりにくいところがあること。「屈折した心理」「屈折した表現」
光や音などの波動が、ある媒質から他の媒質に進むとき、その境界面で進行方向を変えること。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

くっせつ【屈折 refraction】
二つの媒質の境界面が波長に比べて滑らかな場合,一方の媒質からこの境界面へ入射した波は,その一部が反射され,残りが他方の媒質へ透過する。このとき,透過波の進行方向が入射波の進行方向からかたよる現象を屈折という。光,音,あるいは電波などすべての波動について見られる現象である。 図1のように媒質Iから境界面へ波面AA′A″をもった波が入射した場合を考える。境界面上の点BB′B″などは入射波によって振動し,媒質IIへ伝わる波の波源となる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

くっせつ【屈折】
スル
折れまがること。 -する川の遥か先の崖の陰に/日本北アルプス縦断記 烏水
性質や心情に、素直や単純でないところがあること。 -した心理
水波・音波・光など媒質中を進行する波動が、ある媒質から異なる媒質に進む際、二つの媒質の境界で進行方向を変えること。
語の文中における役割や関係の違いに応じて、語形を変化させること。ヨーロッパ諸言語における名詞・代名詞・形容詞の性・数・格による変化や、動詞の人称・数・時制・法・態による変化などの類。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

屈折
くっせつ
屈折率の異なる二つの媒質の境界面に光、電波、音波などの波動が入射して第2媒質に進むとき、進行方向が変わる現象。に示すように、境界面の法線HOH′と入射波の進行方向AOとのなす角θ1を入射角、また屈折波の進行方向OA′とのなす角θ2を屈折角とよび、θ1とθ2との間にはスネルの法則(屈折の法則)sinθ1/sinθ2n2/n1n2n1はそれぞれ第2、第1媒質の屈折率)が成立する。
 ニュートンは光を粒子と考えるモデルで屈折現象の説明を行った。すなわちn2n1のとき、|v2|>|v1|(|v2|、|v1|はそれぞれ第2、第1媒質中の光の伝播(でんぱ)速度の大きさ)で、速度ベクトルv1v2の境界面内の分速度の大きさが等しくなる、すなわちsinθ1/sinθ2=|v2|/|v1|の関係が成立するとした。この取扱いは、のちに、屈折率の高い媒質を伝わる光ほどその伝播速度が小さいことが実験的に確かめられ、誤りが明白になった。ホイヘンスは光を波動と考え、二次波の概念を使って光の反射、屈折を明確に説明した。なお現在では、光、音波などの波動のほかに電子のような粒子の屈折に対してもスネルの法則が成立することが知られており、この場合、先に述べた速度ベクトルv1v2のかわりに速度に逆比例、したがって屈折率に比例する波数ベクトルとよばれる量k1k2を用いsinθ1/sinθ2=|k2|/|k1|の形で共通的に表示される。
 境界面が平面でない場合も、波動が入射する各点でスネルの法則が成立するとすれば、レンズなどの球面による屈折を取り扱うことができる。物質の屈折率は普通、波長の増大とともに減少するので、プリズムに白色光を入射すると、境界面二つを屈折してプリズム外へ出る光は波長の短い成分ほど大きく向きを変え、白色光は分散されてスペクトルに分かれる。で波動の進行方向を逆にとり、屈折率の高い媒質から低い媒質へ伝播する場合を考えると、スネルの法則によって屈折角(この場合θ1)のほうが入射角(θ2)より大きくなる。
 ここで入射角をしだいに大きくしていくと屈折角は90度になり、さらにこれ以上の入射角では屈折波が存在せず、入射波は境界面で100%反射されるようになる。この現象は全反射とよばれ、屈折角が90度のときの入射角を全反射の臨界角という。電波、光、X線などの電磁波は、音波と異なり波の振動方向が伝播方向に垂直な横波である。そのため、の紙面内で振動する波と紙面に垂直方向に振動する波とではようすが異なり、屈折波の振幅の大きさに相違が生じる。自然光を入射した場合、屈折波は部分的に偏光する。これまでは均質な媒質二つの境界面での屈折を考えたが、屈折率が連続的に変化するような媒質中を波動が伝播する場合は、波動の進行方向も連続的に変化することになる。
 また屈折率に異方性をもつ結晶のような媒質に光が入射する場合は、一般に屈折光は進行方向が異なる二つの成分に分かれ、複屈折とよばれる現象を示す。吸収を伴う媒質に光が入射する場合は、屈折率として、吸収も考慮に入れた複素数で表される複素屈折率とよばれる量を用いれば、形式的にはスネルの法則がそのまま満足される。しかしこの場合は、θ2も複素数になり、もはや屈折角の意味はもたない。[田中俊一]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

くっ‐せつ【屈折】
〘名〙
① 曲がり折れること。また、折り曲げること。身をかがめること。
※四河入海(17C前)八「此の泉も、主人の子華が意を知て〈略〉わざと屈折して、主人の思やうに流るるぞ」
※土(1910)〈長塚節〉二〇「畑から畑を継いでは幾十度の屈折をなしつつ」 〔荘子‐駢拇〕
② 人の意志や考えを曲げさせること。屈服させること。また、屈服すること。
※明六雑誌‐四二号(1875)権理解〈西村茂樹〉「十分の権理と云ふは己が智力を以て完く之を保全し得て少しも屈折を受けざるの権理にして」
③ 感情、考え方、表現のしかたなどがすなおでなく、わかりにくい点のあること。
※新西洋事情(1975)〈深田祐介〉舶来女房、愛すべし「こうした心理的屈折を経て自分と結婚した細君の態度が」
④ 光波、水波、音波などの波動が、一つの媒質から他の媒質に進む時、その境界面で進行方向が変わること。〔改正増補物理階梯(1876)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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