●屋敷【やしき】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
屋敷
やしき
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
や‐しき【屋敷】
2 土地も広く、りっぱなつくりの大きな家。邸宅。「堂々とした門構えの
3 「武家屋敷」の略。「下(しも)
4 家を建てるための土地。邸宅。
「国に―など、永代限りて宛て給ひけり」〈著聞集・一〉
[下接語]空き屋敷・家屋敷・オランダ屋敷・角(かど)屋敷・上(かみ)屋敷・組屋敷・蔵屋敷・下(しも)屋敷・新屋敷・大名屋敷・唐人屋敷・中屋敷・化け物屋敷・花屋敷・控え屋敷・武家屋敷・牢(ろう)屋敷
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
やしき【屋敷】
[中世]
古くは家地,屋地(やち)ともいわれた。屋敷の語は平安後期から史料上にあらわれ,延久3年(1071)6月25日付播磨国大掾秦為辰解(げ)案に,〈件の畠,先祖相伝の領地屋敷たるなり〉とあるのが文書史料上の初見。領主,僧侶,神官,百姓をとわず,家の建つ敷地は屋敷と呼ばれ,また本宅だけでなく別業や田屋などの立つ場も屋敷の語で表現された。屋敷は,百姓の場合家屋と庭と若干の菜園をもって構成され,面積も1~2反程度のものが多く,簡単な垣などで外界と区別され,屋敷神の守護する聖域という観念と表裏の関係で,年貢については賦課を行わない場と認められていた。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
屋敷
やしき
主屋(おもや)をはじめ生活や生産に必要な諸施設を配した一構えの土地。「やがまえ」「かいと(垣内)」などとよぶ地方もある。屋敷の入口を「じょうのくち」といい、悪霊や疫病をそこで防ぐ所と解せられた。地方によってはそこに長屋門を建てることもある。一般に季節風の方向を考えて、周辺に屋敷林を植えてこれを防ぐ。北西とか北を重視することが多い。ところが北陸地方では、冬の季節風は北西風が多いが、それが中央山脈に突き当たり、強さを増して南東から逆流して吹き付ける。そのためその方向にも厚く高い防風林を植える。したがって屋敷内に太陽光線が射入するのに妨害となる。それが種々の地方病を誘発する。屋敷林は防風だけでなく、防雪の役目も果たすし、古来薪炭(しんたん)材や建築用材の供給にも有効である。東北地方の平坦(へいたん)地ではそのため屋敷林を高く繁茂させる。これをイグネとよんでいる。武蔵野(むさしの)台地でも、ケヤキの大木で屋敷を守る風習があった。そのケヤキ林は一種の家格を示す象徴とも考えられ、ケヤキダイジンの呼称もあった。山陰地方の築地松(ついじまつ)は一種の防風林であるが、角型に美しく刈り込んでいるので、集落の景観に特色を示している。屋敷の中央付近に主屋を建て、その北西隅(戌亥(いぬい)の方角)に土蔵を設けるのをもって福徳とするという習俗は、かなり広い地域に分布している。屋敷の北東隅(丑寅(うしとら)の方角)は鬼門にあたるとして、屋敷神の祠(ほこら)を祀(まつ)る地方もかなりある。主屋の前の空き地をオモテとかソトニワといい、穀物の干し場その他になくてはならないものとされる。主屋の左右をコヒラ、背後をセドヤとよぶが、ときにはオモテの一部をツボニワとする。
主屋以外、屋敷のなかには、厩(うまや)、作業場(こなしば)、納屋、物置、風呂(ふろ)場、便所、ぬか屋(籾殻(もみがら)置き場)、みそ部屋、薪(まき)小屋、堆肥(たいひ)舎、灰小屋などが随所に配置される。その配置方法については家相の支配を受けることが多い。東北地方から関東にかけては、屋敷は比較的広く小屋の数も多いが、西に行くにしたがって、これと反対になる傾向がみられ、また屋敷林よりも付属施設で屋敷を囲う場合が多い。
[竹内芳太郎]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
や‐しき【屋敷】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「屋敷」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●屋敷の関連情報