●山村暮鳥【やまむらぼちょう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
山村暮鳥
やまむらぼちょう
[没]1924.12.8. 茨城,磯浜
詩人。本名,土田八九十。 1908年聖三一神学校卒業。キリスト教牧師となり,かたわら,北原白秋,室生犀星,萩原朔太郎を知り,『三人の処女』 (1913) ,『聖三稜玻璃』 (15) などの詩集に直観的で難解な象徴詩風を展開。その後次第に平明な牧歌的,人道主義的作風に転じ,『風は草木にささやいた』 (18) ,『雲』 (25) などの詩集を刊行した。
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朝日新聞掲載「キーワード」
山村暮鳥
(2007-12-20 朝日新聞 朝刊 群馬全県 1地方)
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デジタル大辞泉
やまむら‐ぼちょう〔‐ボテウ〕【山村暮鳥】
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
山村暮鳥 やまむら-ぼちょう
明治17年1月10日生まれ。聖三一神学校卒業後,伝道しながら詩をつくり,大正2年第1詩集「三人の処女」を出版。4年の「聖三稜玻璃(せいさんりょうはり)」は斬新さで詩壇の話題となる。7年「風は草木にささやいた」で人道主義的詩風にたち,晩年は枯淡の境地にいたった。童話,童謡もかいた。大正13年12月8日死去。41歳。群馬県出身。本名は土田八九十(はくじゅう)。
【格言など】芸術のない生活はたえられない。生活のない芸術もたえられない(「雲」)
出典:講談社
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世界大百科事典 第2版
やまむらぼちょう【山村暮鳥】
詩人。群馬県生れ。本名土田八九十。繭の仲買商だった父が事業に失敗,小作農としての貧窮の生活を幼少年期に過ごし,工員ほか多くの職を転々,16歳のときに年齢をいつわって小学校の代用教員などもした。1902年6月前橋聖マッテア教会にて受洗。翌03年東京築地の聖三一神学校に入学し08年卒業。以後秋田県横手をはじめ湯沢,仙台,水戸,福島県平,ふたたび水戸と聖公会伝道師として各地に転任。18年秋結核のため喀血,翌年より伝道師の職を休職,終焉の地茨城県磯浜にその晩期を過ごすこととなる。
出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)
山村暮鳥
やまむらぼちょう
(1884―1924)
詩人。明治17年1月10日、群馬県に生まれる。本名土田八九十(はくじゅう)。東京・築地(つきじ)の聖三一神学校卒業。伝道師として東北各地を放浪のかたわら、前田林外らの『白百合(ゆり)』に木暮流星の筆名で短歌を投稿、創作活動を始め、1910年(明治43)人見東明(ひとみとうめい)らの自由詩社に参加、機関誌『自然と印象』に『航海の前夜』その他を発表する。以後『文章世界』『創作』『早稲田(わせだ)文学』などを舞台に、精力的に詩作を続けた。処女詩集『三人の処女』(1913)を刊行後、萩原朔太郎(はぎわらさくたろう)、室生犀星(むろうさいせい)らと人魚詩社(1914)をおこし、『卓上噴水』(1915)を創刊するなど、文学と信仰のはざまを大きく揺れ動きながらも、生の苦悩と覚醒(かくせい)を基調とした独自の詩風を確立した。おもな詩集にシュールな詩風で知られる『聖三稜玻璃(せいさんりょうはり)』(1915)、「人間」キリストを主題とした『風は草木にささやいた』(1918)、『梢(こずえ)の巣にて』(1921)のほか、『雲』(1925)、遺稿詩集『月夜の牡丹(ぼたん)』(1926)などがある。小説、童話なども手がけた。大正13年12月8日没。
[原 子朗]
『『山村暮鳥全集』全二巻(1961、62・弥生書房)』▽『『山村暮鳥全詩集』(1976・弥生書房)』▽『『山村暮鳥』(『近代文学研究叢書23』所収・1965・昭和女子大学)』▽『和田義昭著『山村暮鳥と萩原朔太郎』(1976・笠間書院)』
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精選版 日本国語大辞典
やまむら‐ぼちょう【山村暮鳥】
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