●岩石学【がんせきがく】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
岩石学
がんせきがく
petrology
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デジタル大辞泉
がんせき‐がく【岩石学】
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岩石学辞典
岩石学
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世界大百科事典 第2版
がんせきがく【岩石学】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
岩石学
がんせきがく
petrology
自然の物質としての岩石の性質を研究し、その生成条件の物理化学的側面を探究する科学。岩石は地殻や上部マントルを構成する物質であって、それは地層や火成岩体をなしている。一方、岩石は多様な鉱物の集合体でもある。岩石学では、岩石の鉱物集合体としての面を研究する。岩石の鉱物組成、化学組成、顕微鏡下に観察される組織の研究は、19世紀後半に開花し、20世紀初頭にはすでに方法が確立した。これが岩石記載学あるいは記述岩石学petrographyとよばれる分野である。これによって岩石、とくに火成岩の鉱物組成と化学組成に規則性のあることが明らかになった。そこで、岩石を化学的な系と考え、これに熱力学の多相平衡の理論を適用し、岩石の生成の物理化学的条件を明らかにすることが試みられるようになった。この方法はその後、変成岩の研究にも拡張され、急速に発展した。これが岩石成因論petrogenesisであって、今日の岩石学の主流はここにある。
一方、理想化された条件の下で、鉱物あるいは鉱物集合を人工的に合成し、それに基づいて岩石の生成条件を推定する研究も、20世紀初頭に始まったが、とくに1950年代に至って飛躍的に進歩した。現在では数十万気圧、千数百度の高圧高温合成、熱水合成、酸素や炭酸ガスの分圧の制御など多方面の技術が開発されている。しかし、岩石を構成する鉱物の多くは複雑な固溶体であって、合成実験の結果をそのまま生成条件の推定に適用することはできない。それを補うのは理論的研究であって、最近急速に発展した二つの固溶体における元素の分配の研究はその一例といえる。このように岩石について構成鉱物の間の多相平衡を論ずるためには、きわめて詳細な記載的研究が、新たに求められてきている。これらの研究のため、現在の岩石学では顕微鏡ばかりでなく、電子線マイクロアナライザー、X線回折装置をはじめ広範な新技術、新機器が導入されている。さらに、岩石や鉱物中の放射性および非放射性同位元素に注目した地球化学的研究が、新しく発展性のある分野として登場してきた。
岩石学によって確立された鉱物集合体の多相平衡論的研究方法は、地殻や上部マントルの物質のみならず、隕石(いんせき)や惑星の試料などにも適用され、成果を収めている。また、岩石学の結果は、プレートテクトニクスの検証のためにも重要な基礎資料を与える。
[橋本光男]
『山崎貞治著『はじめて出会う岩石学――火成岩岩石学への招待』(1990・共立出版)』▽『周藤賢治・小山内康人著『岩石学概論 上 記載岩石学――岩石学のための情報収集マニュアル』『岩石学概論 下 解析岩石学――成因的岩石学へのガイド』(2002・共立出版)』
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精選版 日本国語大辞典
がんせき‐がく【岩石学】
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