●崑崙山脈【コンロンサンミャク】
デジタル大辞泉
こんろん‐さんみゃく【崑崙山脈】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
こんろんさんみゃく【崑崙山脈 Kūn Iún shān mài】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
崑崙山脈
こんろんさんみゃく / クンルンシャン
中国西部、青蔵高原の北を限り、タリム盆地の南を縁どる大山脈。パミール高原南東隅から四川(しせん/スーチョワン)盆地西縁まで延長2500キロメートル、弧を描きながら東西に連なる。古生代の造山運動によって生じた褶曲(しゅうきょく)山脈で、標高5000メートル以上、中部と西部には7000メートル峰がある。乾燥気候地域にあるが、高山帯の万年雪と氷河は天然の貯水池として、多くのオアシス集落を成立させる。
東経75度付近のパミール高原から分かれる所からユルンカシ川源流までの西部地区は、初め南東へ、ついで東南東へ向かう。ヤルカンド河以西のコングル山群にはコングル山(7719メートル)、コングル九別峰(7595メートル)、ムズタクアタ山(7546メートル)がそびえる。中部地区は東経87度のカラムラン山口までの約600キロメートルで、南北2条に分かれる稜線(りょうせん)は幅180キロメートルに広がる。高度は6500メートル前後である。支脈のアルトゥン山脈が東北東へ分岐し、崑崙山脈は北のチマンタグ、中央のアルコ、南のホフシルの3山脈に分かれ、それらの間に内陸流域をもつ湖沼盆地が多数散在する。北と中央の2条は東経94度付近で合流してブルハンブダイ山脈となり、アムネマチン山脈となって東南東へ連なり、南はバインハル山脈が続く。アルコ山脈西部に主峰ウルムスタコ山(6973メートル)がそびえるほかは、高度は一般に5000メートル前後である。東西方向に流れる縦谷は幅が広く、高原状を呈する。チマンタグ山脈の北側にはチャイダム盆地が広がり、バインハル山脈の北麓(ほくろく)から黄河(こうが/ホワンホー)が源を発し、南麓には揚子江(ようすこう/ヤンツーチヤン)の源流が流れる。
長大な崑崙山脈は、その広い谷間には短い夏の間、家畜の放牧に利用できる草地が点在するが、全体としては人間の居住を許さない世界である。西部にはフンジラブタワン(峠)を越す中巴(ちゅうは)公路と、奇台峠を越す新蔵公路があり、東部に崑崙山口(峠)を越す青蔵公路、オウラ山口とバインハル山口を越す西寧(せいねい/シーニン)―玉樹(ぎょくじゅ/ユイシュー)線があり、崑崙の南北を結んでいる。この山脈については19世紀の最後の四半期以後、プルジェバリスキーやヘディンらの探検家によって明らかにされた。また1911年(明治44)西本願寺の大谷探検隊の橘瑞超(たちばなずいちょう)が日本人として初めてこの山脈の探検に踏み込んだ。
[酒井敏明]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
こんろん‐さんみゃく【崑崙山脈】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
崑崙山脈
こんろんさんみゃく
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「崑崙山脈」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●崑崙山脈の関連情報