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工学【こうがく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

工学
こうがく
engineering
学問体系は古くギリシアのフィロソフィア philosophiaに端を発し,ローマ期に自然科学 scientiaが分化したが,技術が工学として分化したのは比較的近年で,蒸気機関の発祥地イギリスでさえ,名門大学では最近まで工学部がなく,それは philosophyの一分科とされた。その歴史が示すように,工学は自然科学を母体として,人類に役立つ技術を研究・開発する応用科学である。その内容は,近代の基礎科学進歩と応用面 (工業) の要請により急速に拡大し,同時に専門別の細分化が進んできた。それは最近の大学工学部の学科名の増加に示されるが,一面では学際的な新分野開拓も目立つ。現在のおもな専門分科は,建築,土木,機械,船舶 (造船) ,航空,電気,電子,応用化学,化学,石油,金属,鉱業などの諸工学で,さらに学際的分科として,数理工学,情報工学,人間工学生物工学,経営工学などがあり,それぞれはまたさらに細かく専門別に分科している。しかし,一方でものを設計する立場からの体系化,社会的視点の導入も始り,設計科学,人工物工学などへの普遍化を試みる研究も進められている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

こう‐がく【工学】
基礎科学を工業生産に応用するための学問。機械工学・土木工学電子工学などのほか、人間工学などその研究方法を援用した自然科学以外の分野のものにもいう。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

こうがく【工学 engineering】
工学は,古くは軍事技術military engineeringだけを意味した。しかし,18世紀以来,軍事以外の技術civil engineering(現在は土木工学の意味)が発展し,それ以来,工学とは,エネルギーや資源の利用を通じて便宜を得る技術一般を意味するようになった。本項では,後者の意味での近代工学の形成とその教育体制の整備に関して歴史的概観を示す。
[近代工学教育の形成と展開]
 フランスの土木工学校École des Ponts et Chausées(1747設立)やフライベルク鉱山学校Bergakademie Freiberg(1765設立)など,18世紀中葉以降,ヨーロッパ各地では各種の技術学校が設立されはじめた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

工学
こうがく
engineering

語源の「エンジン」はラテン語の「考案」に由来し、「エンジニアengineer」とは、軍事用具・施設、たとえば弩砲(どほう)、浮き橋、攻撃塔などを設計・使用する職業人のことであった。その職業人仲間から尊敬されたイギリス人スミートンは、市民工学civil engineeringを提唱し、1771年、これまでの軍事工学でなく、街路・給水・運河など一般市民に役だつ職業人を結集した。1818年世界最初の市民工学会Institution of Civil Engineeringがイギリスで結成され、工学を「自然にある大きな動力源を人間に役だつように支配する術」と定義した。したがって、この学会は全工学を代表していたが、運河・橋・道路を建設したテルフォードが初代会長に就任したように土木工学が主流を占めていた。日本では土木学会とよばれる。

 その後、蒸気機関車が発達し、この学会からG・スティーブンソンを初代会長とする機械工学会が1847年に分化、独立した。さらに電信機器の発達からW・シーメンズを初代会長とする電信工学会が71年に創立したが、電力機器の急速な発達により81年に電気工学会と改称した。日本では明治の初め工部省内の工学寮が発展改組した工部大学校が工学教育の起源となり、土木・機械・電気・建築・鉱山・化学・冶金(やきん)・造船などの学科が今日まで基本的に受け継がれ、その卒業生が日本工学会を結成した。

 工学の専門分化は20世紀にさらに進み、化学工学、材料工学、原子力工学などが生まれ、機械・装置・施設などの労働手段体系以外の、人間・社会部門にも工学の方法を適用する人間工学・経営工学・社会工学・教育工学・都市工学・環境工学・情報工学など、人文・社会科学との新しい境界領域を設定している。

 工学の方法は自然科学部門にも適用され、生物工学・宇宙工学・海洋工学などの境界領域に次々と進出し、理学・農学・医学の工学化、工学の理学化を招いている。しかし、あまりにも細分化、専門化された工学を教育的立場から統一し、自然科学の基礎理論から再編成しようとする基礎工学、技術史によって工学に人文・社会科学的視点を導入する工学概論の試みがなされている。また工学の隣接概念である技術学(テクノロジー)との区別が論じられ、工学とは工業技術学であるという定義もみられるが、語源と源流をたどれば、工学は職業専門的、技術学は一般教養的な歴史的性格の差異をもつことがわかる。

[山崎俊雄]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

こう‐がく【工学】
〘名〙 工業に役立てることを目的として、自然科学的手法を用いて、新製品、新製法、または新技術を研究する学問。土木工学、建築学、機械工学、船舶工学、航空学、電気工学、電子工学、原子力工学、冶金学、応用化学など。
※藪の鶯(1888)〈三宅花圃〉五「文学や工学で卒業するものに比しては」

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