●広益国産考【こうえきこくさんこう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
広益国産考
こうえきこくさんこう
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世界大百科事典 第2版
こうえきこくさんこう【広益国産考】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
広益国産考
こうえきこくさんこう
農学書。著者は大蔵永常(おおくらながつね)。彼の生涯最後の集大成である。全8巻よりなり、1859年(安政6)に刊行された。ただし、この第1および第2巻にあたる部分は、『国産考』上下として42年(天保13)に出版されており、全巻の執筆を終えたのが44年(弘化1)である。一之巻では、国産(特産)奨励を述べた総論のあとに、紙、コウゾ(楮)をはじめ、30余りの特産の解説と、その加工についての記述が続く。二之巻はスギ、ヒノキ、マツそして砂糖、三之巻はイグサ、イチビ、四之巻はヤマイモ、ワラビ、カキなど、五之巻は醤油(しょうゆ)、灯油、蝋(ろう)綿、養蚕など、そして六之巻では、特産は作物に限らないとして、人形の作り方などが紹介されている。また海苔(のり)、茶もここで扱われる。七之巻は主として織物であるが、養蜂(ようほう)なども書かれている。八之巻は果樹の仕立てが主である。大蔵永常の説明は、彼が実際に試みた体験などがもとになっており、きわめて具体的である。挿絵も美しく、宮崎安貞の『農業全書』とともに江戸時代二大農書といわれる。
[福島要一]
『飯沼二郎編『日本農書全集14 広益国産考』(1978・農山漁村文化協会)』
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旺文社日本史事典 三訂版
広益国産考
こうえきこくさんこう
8巻。初め『国産考』として1842年出版,その後『広益国産考』と改題し,'59年全巻刊行。商品経済の発達に対応して,農家経営の安定向上をはかり,それを通じて広く国益の増進をはかろうとした当代の農学思想の一異彩である。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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