@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

弥勒【みろく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

弥勒
みろく
Maitreya
釈迦仏の次にこの世に現れ,仏となるとされる菩薩。慈氏と訳する。『弥勒下生経』などによると,弥勒菩薩は現在兜率天 (とそつてん) にあって説法しており,釈迦入滅後 56億 7000万年後に下生し,釈迦の説法に漏れた無数の衆生を救済するという。下生のときにはすでに釈迦仏の代りとなっているので菩薩ではなく仏となっており,そのために将来仏,当来仏とも呼ばれる。弥勒仏信仰は,インド,中国,日本で広まり,多くの像や来迎図がつくられたが,像容は菩薩形と如来形に大別される。遺品としては,京都広隆寺の木造『半跏思惟像』 (飛鳥時代) が最も有名で,ほかに奈良当麻寺の『弥勒仏像』 (白鳳時代) ,興福寺北円堂の運慶作木造如来形の『弥勒仏像』 (鎌倉時代) などが知られる。 (→メシア )

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

弥勒
みろく
Maitreya
[生]270頃
[没]350頃
仏教の唯識説を説くインドの唯識派開祖後世伝説では,兜率天上の弥勒菩薩と同一視された。著書にいわゆる弥勒の五法があるが,中国とチベットでは内容が異なる。中国では「瑜伽師地論」「分別瑜伽論」「大乗荘厳経論」「弁中辺論頌」「金剛般若波羅蜜経論頌」の5つを,チベットでは「大乗荘厳経論」「弁中辺論頌」「法法性弁別論頌」「現観荘厳論頌」「究竟一乗宝性論頌」と伝えられている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

みろく【弥勒】
《〈〉Maitreyaの音写。慈氏と訳す》
弥勒菩薩」に同じ。
インド仏教の二大系統の一つ、瑜伽行(ゆがぎょう)派の。3~4世紀、または4~5世紀ごろの人という。般若の空思想を根底にし、瑜伽行をもって唯識説を立てた。生年未詳。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル版 日本人名大辞典+Plus

弥勒 みろく
?-? 室町時代の能面師。
十作(じっさく)のひとり。永享2年(1430)にまとめられた世阿弥の「申楽(さるがく)談儀」などに,日光とともに(おきな)面の名手としてつたえられる。

出典:講談社
(C)Kodansha 2015.
書籍版「講談社 日本人名大辞典」をベースに、項目の追加・修正を加えたデジタルコンテンツです。この内容は2015年9月に更新作業を行った時点での情報です。時間の経過に伴い内容が異なっている場合がございます。

世界大百科事典 第2版

みろく【弥勒】
サンスクリットのマイトレーヤMaitreyaの音訳とされているが,〈弥勒〉という名前そのものはクシャーナ朝(1世紀半ば~3世紀前半)の貨幣にあらわれる太陽神ミイロMiiroに由来すると思われる。クシャーナ朝下で用いられた言語でミイロはイランの太陽神ミスラMithraに由来し,したがってベーダの契約神ミトラMitraと関連する。インド仏教徒はMiiroをMitraに還元し,mitraが友を意味し,派生語maitreyaが〈友情ある〉を意味することから,弥勒を〈慈氏〉(Maitreyaの意訳語)ととらえたものと思われる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

弥勒
みろく
生没年不詳。インド仏教瑜伽行(ゆがぎょう)派(唯識(ゆいしき)派)の開祖。サンスクリット名はマイトレーヤナータMaitreyanthaまたはマイトレーヤMaitreyaという。生没年に関し、宇井伯寿(ういはくじゅ)は270―350年としたが、干潟龍祥(ひかたりゅうしょう)(1892―1991)の350―430年説が有力である。唯識説は、弥勒―無著(むじゃく)―世親(せしん)の相承(そうじょう)のなかで大成されたといわれる。無著は、兜率天(とそつてん)に上り弥勒菩薩(ぼさつ)に教えを受けたと伝えられ、開祖の弥勒はその未来仏の弥勒菩薩と考えられてきた。しかし弥勒作とされる文献のすべてを無著に帰するのも困難であり、現在では、無著に先行して唯識説を説いた論師がおり、その者を弥勒と解するのが一般的である。中国では、弥勒作に、『大乗荘厳経論頌(だいじょうしょうごんきょうろんじゅ)』『弁中辺(べんちゅうへん)論頌』『金剛般若経(こんごうはんにゃぎょう)論頌』『分別瑜伽論(ふんべつゆがろん)』『瑜伽師地論(ゆがしじろん)』の五つが伝えられ、チベットでは上記前二書のほかに『法法性(ほうほっしょう)分別論』『現観荘厳(げんかんしょうごん)論頌』『宝性(ほうしょう)論頌』の五つが伝えられている(弥勒の五法という)。しかし、『瑜伽師地論』『宝性論頌』についてはきわめて疑問視される。弥勒の唯識説の特徴として、空観(くうがん)色の濃いことが指摘される。[竹村牧男]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

弥勒」の用語解説はコトバンクが提供しています。

弥勒の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation