●弩[西洋]【いしゆみ[せいよう]】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
弩[西洋]
いしゆみ[せいよう]
crossbow
棒状の台木の上に直角に小型の弓を固定した中世ヨーロッパの飛び道具。鉄砲が出現するまで戦場で主役を演じ,15世紀末まで使われた。弓身は木製か鉄製。台木の中央に矢の方向を定める溝が縦に刻まれ,引絞った弦を離す引き金装置がついている。木製の弓は手で引き,鉄製では台尻についた小型の手巻きウィンチを使用した。 quarrelと呼ばれる長さ 25cmほどの太い矢が使われた。最大射程は約 300mで,ほとんどの甲冑を貫いた。起源については 10,11世紀にイタリアの都市で生れたと考えられている。現代でもスポーツや狩りに用いられる。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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