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張騫【ちょうけん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

張騫
ちょうけん
Zhang Jian; Chang Ch`ien
[生]?
[没]元鼎3(前114)
中国,前漢の旅行家,外交家。漢中 (陝西省) の人。武帝の初年,月氏への使者として,建元2 (前 139) 年頃長安を出発。途中,匈奴に捕えられること十余年,ようやく元朔3 (前 126) 年長安に戻った。大月氏国との同盟には成しなかったが,ここに1年あまり滞在し,西域の事情をに伝えた。この旅行を中国では「張騫鑿空 (さくくう) 」といっている。帰国後,匈奴遠征にも加わり,博望侯となった。そののち烏孫への使者となり,さらに副使を西域諸国に派遣した。これから漢と西域との交通が開かれた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ちょう‐けん〔チヤウ‐〕【張騫】
[?~前114]中国、前漢外交家。成固(陝西(せんせい))の人。字(あざな)は子文。匈奴(きょうど)挟撃のため武帝の命で大月氏(だいげっし)に派遣され、途中匈奴に捕らえられたが脱出して大月氏へ到着。同盟が成功しなかったので、帰国途中で再び匈奴の捕虜となり、13年目に帰国。その後イリ地域の烏孫(うそん)にも派遣され、東西文化・交易の発展に大きな役割を果たした。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ちょうけん【張騫 Zhāng Qiān】
?‐前114
中国,前漢の西域開拓者。漢中の成固(陝西省城固県)の人。武帝の建元年間(前140ころ)に郎となった。ときに武帝は,匈奴の仇敵月氏の存在を聞き,匈奴挟撃の同盟を結ぶために張騫を使者として派遣した(前139ころ)。彼は途中匈奴に捕らえられ,10年余り拘留されたが初志をまげずに脱出し,大宛,康居を経て嬀水(アム・ダリヤ川)北に本拠をおく大月氏国に到着した。しかし大月氏は,肥沃外敵の少ない地に安住しており,匈奴と戦う意志はなかった。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

張騫
ちょうけん
(?―前114)

中国、前漢時代の人。匈奴(きょうど)によって河西(甘粛(かんしゅく))地方からイリ川方面に追われていた月氏(げっし)と結ぶことにより匈奴挟撃を図った武帝の策に応じ、使者として紀元前139年ごろ長安を出発。甘粛で10年ほど匈奴の捕虜となったが脱出、西域(せいいき)北道経由で大宛(だいえん)(フェルガナ)に至る。しかし月氏はすでにアムダリヤ方面に定住し、大月氏国として繁栄に甘んじて、東行の意志はなかった。彼はバクトリア地方(アフガニスタン北部)などを実地に見聞し、南道を通って帰国の途中、ツァイダム付近でふたたび匈奴に捕らえられて抑留されたが、内乱に乗じて前126年帰国。出発時に100余人だった一行はこのとき道案内の匈奴人従者甘父との2人だけになっていた。前119年、彼はイリの烏孫(うそん)へ使節として至り、副使を西方各地に派遣した。このときも匈奴挟撃同盟はできなかったが、これ以後西域諸国は活発に来漢するようになった。西域・西アジアの情報や、ブドウなど西域の物産も張騫の二度の使節行を契機として大量に中国へもたらされるようになった。

[梅村 坦]

『『張騫の遠征』(『桑原隲蔵全集 巻3』所収・1968・岩波書店)』『長澤和俊著『張騫とシルク・ロード』(1972・清水書院)』『陳舜臣・尾崎秀樹監修『世界の歴史と文化 中国』(1993・新潮社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ちょう‐けん チャウ‥【張騫】
中国、前漢の外交家。武帝の時、匈奴を牽制するため大月氏と同盟を結ぼうと出発。同盟は不成立だったが、大宛、大月氏、大夏などをまわり、のちに烏孫にも使して、西域への交通路と知識を中国にもたらした。また、その間、匈奴征伐に従って功をたて、博望侯に封ぜられた。前一一四年没。

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