●後撰和歌集【ごせんわかしゅう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
後撰和歌集
ごせんわかしゅう
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デジタル大辞泉
ごせんわかしゅう〔ゴセンワカシフ〕【後撰和歌集】
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世界大百科事典 第2版
ごせんわかしゅう【後撰和歌集】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
後撰和歌集
ごせんわかしゅう
『古今(こきん)和歌集』に次ぐ第二の勅撰和歌集。略称「後撰集」。951年(天暦5)、村上(むらかみ)天皇の命により昭陽舎(梨壺(なしつぼ))に撰和歌所が設けられ、別当に藤原伊尹(これただ)、寄人(よりうど)に大中臣能宣(おおなかとみのよしのぶ)、清原元輔(きよはらのもとすけ)、源順(したごう)、紀時文(きのときぶみ)、坂上望城(さかのうえのもちき)のいわゆる「梨壺の五人」が任ぜられて、『万葉集』の読解と勅撰和歌集の撰集とが行われた。後者の結果できたのが本集である。成立年代は未詳で、藤原清輔(袋草紙(ふくろぞうし))以来未定稿説も有力に行われてきている。部立(ぶだて)は、春上中下(巻1~3)、夏(巻4)、秋上中下(巻5~7)、冬(巻8)、恋1~6(巻9~14)、雑1~4(巻15~18)、離別・羇旅(きりょ)(巻19)、慶賀・哀傷(巻20)で、『古今集』より簡素化されている。序文はない。歌数は流布本で1426首。詞書(ことばがき)が長く三人称表記であり、贈答歌が180組と多いので、物語的歌集ともされる。作者は220人で『古今集』より倍増し、上位入集(にっしゅう)者は紀貫之(きのつらゆき)74、伊勢(いせ)70、凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)・藤原兼輔(かねすけ)23、大輔(たいふ)16、藤原時平(ときひら)14、藤原師輔(もろすけ)13、在原業平(ありわらのなりひら)・藤原実頼(さねより)・敦忠(あつただ)・壬生忠岑(みぶのただみね)10首、古今歌人のほか、当代権門、女性など素人歌人の多い歌集である。撰者詠はない。この部立、詞書、作者層の特色は、貴族の恋を中心とする日常生活歌(褻(け)の歌)をおもな撰集素材とし、人間関係に興味を示した撰集態度によるものである。したがって、既成の表現に寄りかかった類型的、常套(じょうとう)的表現が目だつが、「心」中心の情趣的で滋味ある歌も多い。
[杉谷寿郎]
『窪田章一郎・杉谷寿郎・藤平春男著『鑑賞日本古典文学7 古今和歌集・後撰和歌集・拾遺和歌集』(1975・角川書店)』
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精選版 日本国語大辞典
ごせんわかしゅう ゴセンワカシフ【後撰和歌集】
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旺文社日本史事典 三訂版
後撰和歌集
ごせんわかしゅう
20巻。歌数約1400首。951年村上天皇の命で源順 (みなもとのしたごう) ら「梨壺の五人」が編集。歌の作者はほぼ『古今和歌集』と重なり,撰者の歌はいれていない。特色として贈答歌が多く,詞書が長いことがあげられるが,これは歌集の物語化を意味する。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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