●悪の華【あくのはな】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
悪の華
あくのはな
Les Fleurs du Mal
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デジタル大辞泉
あくのはな【悪の華】
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デジタル大辞泉プラス
悪の華
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世界大百科事典 第2版
あくのはな【悪の華 Fleurs du mal】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
悪の華
あくのはな
Les Fleurs du Mal
フランスの詩人ボードレールの詩集。1857年刊。101編を収めた初版は、「憂鬱(ゆううつ)と理想」「悪の華」「反逆」「葡萄酒(ぶどうしゅ)」「死」の5章からなる。巻頭の詩「読者に」が、主題は人間の罪深い情況に根ざす倦怠(けんたい)であり、あらゆる手段をもってこれから逃れなくてはならぬことを告げる。詩人の栄光と悲惨が歌われ、ついで、執拗(しつよう)な倦怠に、美への絶え間ない希求、幸福と愛に彩られた時への確信が対抗するといった「憂鬱と理想」との間の揺れが描かれる。悪徳、神への反逆、酔い、死という逃避の試みを待つのはつねに失敗である。だが、人間すべてが悪のなかで生きているにせよ、唯一詩人は悪から美を抽出できるという希望は捨てられていない。この初版は刊行直後、公衆道徳良俗侵害の科(とが)で裁判所から6編の削除を命令された。今日底本とされる1861年の再版はその6編を除き、新作を加えて127編を収める。初版とは詩篇(しへん)および章の配列が微妙に異なって、「憂鬱と理想」「パリ風景」「葡萄酒」「悪の華」「反逆」「死」の6章構成となり、初版にあった希望の色は薄れ、呪(のろ)いと絶望の調子が強まっている。
独特の叙情と戦慄(せんりつ)と皮肉な洞察が交錯するこの詩集は、象徴詩のみならず西欧近代詩全般の原点となった。また、「読者に」の「―偽善の読者よ、―私の同類、―私の兄弟よ!」の呼びかけが明らかにしているとおり、この書とともに、詩は単なる文学の一ジャンルではなくなり、読者に傍観を許さぬ一つの生き方、実存の態度となった。
[横張 誠]
『鈴木信太郎訳『悪の華』(岩波文庫)』▽『阿部良雄訳「悪の華」(『世界文学全集55』所収・1981・講談社)』
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精選版 日本国語大辞典
あく‐の‐はな【悪の華】
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旺文社世界史事典 三訂版
悪の華
あくのはな
Les Fleur du Mal
1857年発表され,象徴主義の詩に大きな影響を与えた作品。
出典:旺文社世界史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
小豆畑和之 石井栄二 今泉博 仮屋園巌 津野田興一 三木健詞
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