●愛染明王【あいぜんみょうおう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
愛染明王
あいぜんみょうおう
Rāgarāja
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デジタル大辞泉
あいぜん‐みょうおう〔‐ミヤウワウ〕【愛染明王】
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
愛染明王 あいぜんみょうおう
人間の愛欲をそのままに悟りにみちびく。一面三目六臂(ろっぴ)の赤色忿怒(ふんぬ)像であらわされ,平安時代初期に日本につたわる。のちに恋愛成就,美貌をねがう庶民の信仰の対象となる。奈良西大寺の木像,根津美術館の画像が有名。
出典:講談社
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世界大百科事典 第2版
あいぜんみょうおう【愛染明王】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
愛染明王
あいぜんみょうおう
密教の忿怒(ふんぬ)部あるいは明王部に属する尊像。愛染王とも略称される。サンスクリット名はラーガラージャRāga-rājaで、ラーガ(羅我と音訳する)とは赤色、情欲、愛染の意、ラージャ(羅闍)は王の意。金剛薩埵(こんごうさった)(金剛王菩薩(ぼさつ)と同体)の所変で17尊を眷属(けんぞく)とするが、まれには愛染曼荼羅(まんだら)にみられるように37尊を眷属とする。愛染明王の意味は、人間がもっている愛欲をむさぼる心(愛欲貪染(とんぜん))を金剛薩埵の浄菩提心(じょうぼだいしん)の境地(三昧(さんまい))にまで高めた状態をいう。すなわち煩悩(ぼんのう)即菩提のことで、人の煩悩も仏の悟りの智慧(ちえ)に等しいことを意味する。通常は日輪を光背にした四臂(よんぴ)像あるいは六臂像が多いが、両界(りょうかい)曼荼羅中にはない。『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経(こんごうほうろうかくいっさいゆがゆぎきょう)』によると、六臂像は身色が赤く、三目で、頭上に獅子冠(ししかん)、天帯(横帯)をつける。持物(じもつ)は左第一手は拳(こぶし)(儀軌には「彼」と記す)、第二手は五鈷杵(ごこしょ)、第三手は金剛弓(箭(や))、右第一手は蓮華(れんげ)、第二手は五鈷杵、第三手は金剛箭。像は宝瓶(ほうびょう)上にある赤色の蓮台(れんだい)に結跏趺坐(けっかふざ)する。異形像としては、円珍本の系統に、火焔(かえん)光背で天に向かって弓を引く「天弓愛染明王像」があり、さらに中世には不動明王と合体した「両頭愛染明王」があり、独自の信仰をもつ。
[真鍋俊照]
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精選版 日本国語大辞典
あいぜん‐みょうおう ‥ミャウワウ【愛染明王】

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