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懐石【カイセキ】

デジタル大辞泉

かい‐せき〔クワイ‐〕【懐石】
温石(おんじゃく)を(ふところ)に抱いてを温めるのと同じ程度に、腹中を温め一時の空腹をしのぐものの茶の湯の席で、をすすめる前に出す簡単な手料理。一汁三菜が一般的。茶懐石懐石料理

出典:小学館
監修:松村明
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日本文化いろは事典

懐石
懐石料理とは茶席お茶を出す前に出される簡単な食事の事をいいます。茶道の創始者である千利休〔せんのりきゅう〕が安土桃山時代に茶道を確立していく中で、茶を美味しくいただくために創りました。懐石料理の作法は、茶道の各流派によって厳しく決められています。

出典:シナジーマーティング(株)

和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典

かいせき【懐石】
茶事において、茶の前に出す簡単な食事。こんにちでは日本料理店などで出す懐石風のコース料理をいうこともある。茶の湯の懐石は、・汁・向こう付け椀盛り焼き物の一汁三菜に、箸洗い八寸湯桶香の物が基本的な構成で、焼き物のあとに預け鉢強い肴(ざかな)を出すこともある。◇「茶懐石」「懐石料理」ともいう。修行中の禅僧は昼以降食事をとることが許されなかったため、温石(おんじゃく)(焼いた石を布などで包んだもの)を懐に入れて寒さと空腹をしのいだ。「懐石」はこの温石で腹をあたためるのと同じ程度に空腹をしのぐほどの軽い食事という意とされる。

出典:講談社
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デジタル大辞泉プラス

懐石
日清ペットフード株式会社が販売するキャットフードのブランド。かつお節、まぐろ節などの練り込み粒が入った高級タイプ「懐石 zeppin」のほか、複数の味をパックした「懐石 2dish」「懐石 4dish」、缶詰タイプがある。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

かいせき【懐石】
茶の湯の席で,茶事の一部として饗される食事。懐石(会席)料理ともいう。これは式正(しきしよう)の本膳料理に対応する表現でもある。 懐石の名は,石を焼いて布に包み,これを懐に入れてをとったことに由来し,温石で腹を暖める程度に腹中を暖めるということから,軽い食事という意味が生じた。〈懐石は禅林にて菜石と云に同じ,温石を懐にして懐中を温めるまでのことなり〉(《南方(なんぼう)録》)とあり,これが茶の湯のである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かいせき【懐石】
禅院で僧が温石おんじやく(あたためた石)を懐中して空腹をしのいだことから、一時の空腹しのぎ程度の軽い料理の意
茶席で、茶の前に出す簡単な食事。茶懐石。懐石料理。 同音語の会席は寄り合いの席、また、宴席に出される上等な料理のことであるが、それに対して懐石は茶席で茶を出す前の軽い食事をいう

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

懐石
かいせき
温石(おんじゃく)で腹を温めるのと同程度に腹中を温め、空腹をしのぐ軽い料理。鎌倉時代に禅宗が盛んになったが、禅僧は戒律が厳しく、午後になると食事をとってはならないことになっていた。長時間全然食事をとらないと体がもたないので、晩粥(ばんがゆ)そのほか軽い食事をとることにして、これを懐石と称した。温石とは石を温めたもので、懐中に入れ、体を温めるための用具である。
 当時、同じく盛んになった日本独自の茶道と結び付いて、茶懐石と名づける料理ができた。しかし鎌倉時代には、さほど豪華なものではなかったとみてよかろう。室町中期、足利義政(あしかがよしまさ)の東山時代には料理道が大躍進し、四条流、大草流、生間(いかま)流、進士流などが名のりをあげた。茶道の飛躍も目覚ましく、優れた料理道と茶道が結び付いて、新しい内容の茶懐石料理の基本がこの時代にできあがったのである。しかし、茶懐石の料理は元来簡素な素人(しろうと)料理であるから、同時代に豪華本格料理として生まれた本膳(ほんぜん)料理に比べれば、やはり簡素でしかも実質的なものであった。懐石料理は、飯、汁、刺身、椀(わん)盛りを一人前ずつ出し、それ以外の料理は一つの食器に盛り込んであるのを、めいめいに取り分けるのである。古い形式では、飯と酒をいっしょに出し、客の好みに応じて供していた。懐石料理はよい材料を用いるのが原則であり、温かい料理は冷めぬうちに、冷たい料理は温めないように供する。いまもその考え方は変わっていない。
 茶懐石には折敷(おしき)といって、脚のない平膳(ひらぜん)を用いる。左の漆器の茶椀に飯を少々盛り、右の汁椀に汁を入れて手前に並べる。向こうには、お向こうの名の陶磁器に生魚(なまざかな)を盛る。箸(はし)は利休箸(りきゅうばし)という両端が使える杉箸を客前に置く。酒器は最初は漆器を用いる。汁のお代わりは好みで出す。次に漆器の煮物椀に煮た料理を入れて客に配る。このあと陶磁器の酒器を出し、これで酒を自由に飲み、好みによっては飯を食べてもかまわない。このあとで出す料理は一つの器に盛り合わせ、客はそれを折敷の上にある食器の蓋(ふた)にとって食べる。このほかに強肴(しいざかな)が出る。これは、もう少し召し上がりくださいと強(し)いて出すのでこの名があり、和(あ)え物か酢の物を用いる場合が多い。強肴の次に進め肴をもう一品加えることもあるし、強肴を進め肴ということもある。次に出る小吸い物は箸洗(はしあらい)といい、薄味仕立てになっている。八寸には酒の肴を古くは2種盛ったが、現在では数多くの料理が盛り込んである。最後に漬物と湯桶(ゆとう)が出る。
 懐石料理は旬(しゅん)の材料で、新鮮、良質なものを選び、それに適する料理法をとらねばならない。茶席の次の間でつくるのを原則とするが、いまはそれが不可能な場合が多い。また、茶事には時間の定めがある。それに応じて適切な料理を出さねばならない。寒い冬の早朝催す暁(あかつき)の茶事、夏の朝5~6時の朝茶事、わりあい多く開かれる正午の茶事がある。冬の薄暮から夜にかけて開く夜咄(よばなし)の茶事もある。懐石料理は、それぞれの季節と時刻に適する内容の料理をつくらねばならない。また、それに適する食器も用意しなければならない。いまでは懐石料理の名の日本料理が最高級の日本料理と考えられ、専門の料理屋でつくる場合が多くなっている。内容的にみると、茶懐石本来の姿はかなり薄くなり、茶道の和敬清寂の精神とはいささか離れた内容の料理が、茶懐石の名で出ることもある。一方、本格的な内容の茶懐石料理も、その道の専門家や茶道の関係者の間では盛んである。[多田鉄之助]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かい‐せき クヮイ‥【懐石】
〘名〙 (温石(おんじゃく)で腹を暖めるのと同じ程度に腹中を暖める軽い食事の意) 会席料理の禅語。茶の湯で出す簡単な料理。茶懐石。→会席料理
※南方録(17C後)墨引「さて程を見合(みあわせ)炭をして、懐石を出す也。中立(なかだち)等別義なし。惣て座をゆるゆるとする心得也」

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