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戦争論【せんそうろん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

戦争論
せんそうろん
Vom Kriege
ドイツ,プロシアの将軍 K.クラウゼウィッツ著書。彼の死後,主として夫人の手で編集された『戦争・作戦遺作集』 (全 10巻) のうち最初の3巻。 1832~34年刊行。フリードリヒ2世 (大王) ,ナポレオン1世による戦争を中心に戦争を観察分析した。従来の固定的な戦術論と異なり,戦争には心理的・偶発的要素が多いことを強調し,さまざまな状況をあげて,どのように判断すればよいかを論じている。なかでも有名なのは,「戦争は政治延長にしかすぎない」というテーマである。この本は,今日にいたるまで世界に大きな影響を与えているが,刊行当時はドイツの軍幹部による評価は低かった。陸戦を主としているために,第2次世界大戦後は古典的存在となったとはいえ,まだ,適応する部分は多い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

せんそうろん【戦争論】

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日本大百科全書(ニッポニカ)

戦争論
せんそうろん
Vom Kriege

プロイセンの将軍クラウゼウィッツ(1780―1831)の主著。死後、妻マリーが出版した『遺作集』10巻(1832~37)のうち最初の3巻が『戦争論』の部分。「戦争の本性」「戦争の理論」「戦闘」「戦闘力」「防御」「攻撃」「戦争計画」からなる。ナポレオンのロシア遠征(1812)、ワーテルローの戦い(1815)などの実戦の経験をもとにして書かれたもの。

 戦争技術の古典的軍事書であることはもちろんのこと、戦争を政治と関連づけている点で優れた政治学書でもある。「戦争は政治におけるとは異なる手段をもってする政治の継続」というあまりにも有名な定義は、戦争を単に孤立した突発的現象としてみるだけでなく全体的な性格をもつものとしてとらえている点で注目される。ここから、戦争の継続や停止は、その国の政治的事情に対応すること、また戦争において政治的判断がいかに重要であるかという重要な結論が導き出される。『戦争論』は、その後、ドイツのモルトケ、シュリーフェン、ヒンデンブルクなどの各将軍に大きな影響を与えたが、第一次世界大戦中のドイツ国防軍参謀総長で『総力戦』(1935)を書いたルーデンドルフのように、もはやクラウゼウィッツの戦争理論は時代後れのものである、という批判もある。

 ところで、社会主義革命の父、エンゲルスやレーニンが、クラウゼウィッツを高く評価し、彼のいう戦争の本性を、階級戦における階級敵の撃滅と読み替え、革命の成功には人民大衆の民主主義思想の育成が重要であるとして、革命と政治を結び付けて革命理論を構築しているのは興味深い。日本において『戦争論』を最初に翻訳したのは森鴎外(おうがい)(『大戦学理』上巻・1903)である。

[田中 浩]

『篠田英雄訳『戦争論』全3冊(岩波文庫)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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