●戸畑【トバタ】
デジタル大辞泉
とばた【戸畑】
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世界大百科事典 第2版
とばた【戸畑】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
戸畑
とばた
福岡県北九州市中北部に位置する地区。1924年(大正13)市制施行。1963年(昭和38)5市合併による北九州市の設置により区制を施行、戸畑区となる。古くは「飛幡」「鳥旗」とも書かれた小農漁村であったが、官営八幡製鉄所(やはたせいてつじょ)の1901年(明治34)操業開始により関連企業が進出、戸畑港の築港、九州鉄道(のち鹿児島本線)の開通などで工業化が進行した。港は若松(わかまつ)港に次ぐ筑豊炭(ちくほうたん)の積出し港として急速に発達、1929年(昭和4)日本水産の下関(しものせき)からの移転に伴い、日本有数の遠洋トロール漁業の基地としても発展を遂げた。区域の北半分は響灘(ひびきなだ)と洞海(どうかい)湾の埋立地で、現在の新日鉄住金八幡製鉄所をはじめ、日本水産、東洋製缶、旭硝子(あさひガラス)などの大工場が進出、北九州工業地帯の中核として金属工業と食品工業に特徴があり、九州工大前駅北側には、産業支援団地である北九州テクノパークが建設されている。
中心街は戸畑駅周辺に広がっているが、小倉(こくら)、黒崎(くろさき)の二大商業中心に挟まれているため商業活動はあまり振るわず、駅前再開発により、新しい複合商業施設や複合公共施設(ウェルとばた)が開設された。南部は第三紀層の小丘陵が緩やかに起伏し、ほとんどが住宅地化されているため農業はほとんど行われず、沿岸漁業も海岸部の埋立てで消滅した。1962年に完成した若戸大橋(わかとおおはし)は洞海湾を隔てた若松と戸畑を結ぶために4年余の年月をかけて建設された総延長2068メートルの大吊橋(つりばし)で、観光名所となっているが、市営の渡し船も残されている。南部の金比羅(こんぴら)公園や夜宮(よみや)公園は数少ない住民の憩いの場である。夜宮公園の近くに国の天然記念物でわが国最大の珪化木(けいかぼく)と国の重要文化財の旧松本家住宅があり、また市の南端には美術の森公園と北九州市立美術館がある。7月末に行われる戸畑祇園(ぎおん)は提灯(ちょうちん)309個を積み重ねた大山笠(やまがさ)で有名で、国の重要無形民俗文化財に指定されている。
[石黒正紀]
『『戸畑市史』(1961・戸畑市)』
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精選版 日本国語大辞典
とばた【戸畑】
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