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抑圧【よくあつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

抑圧
よくあつ
repression
自我の基本的な防衛機制をいう。容認しがたい観念記憶意識から追出し,無意識領域のなかに閉じ込めようとする。そのこと自体が無意識に働く点で,無意識的に行う制 suppressionとは区別される。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

よく‐あつ【抑圧】
[名](スル)
抑制し圧迫すること。むりやりおさえつけること。「言論の自由を抑圧する」
心理学で、不快な観念や表象・記憶などを無意識のうちに押し込めて意識しないようにすること。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

よくあつ【抑圧 repression】
精神分析の用語で,自我の安定を脅かすふつごうな観念や衝動を無意識へと追いやる精神作用のこと。自我の防衛機制のなかのもっとも基本的なものであり,他のすべての防衛機制の前提である。抑圧は〈禁圧(抑制)suppression〉と違って,その過程それ自体も無意識的である。すなわちある観念や衝動をこれは良くないと意識的に考えて抑えつけるのではなく,その観念や衝動が心の中に存在していることそれ自体が否定される。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

よくあつ【抑圧】
スル
行動や自由などを無理におさえつけること。 政治活動を-する
精神分析の用語。不快な考えや感情を無意識のうちにおさえつけ、意識にのぼらないようにすること。
第二の突然変異が、最初の突然変異による形質の変化をおさえ、元の形質を発現させること。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

抑圧
よくあつ
repression
フロイトの精神分析の基礎的な概念で、自我の防衛機制のうちでもっとも基本的なもの。衝動を代理している表象やそれに結び付いた観念や記憶が意識に表れると、その代理表象を意識しないように意識から排除し、無意識にとどめておこうとする心の働きのことをいう。一般に、衝動を満足させることは緊張を解放し、快をもたらすものである。したがって、ある衝動の代理表象を無意識にとどめておこうとすることは矛盾を含むものであるが、ある衝動を満足させると、他の衝動を満足させることができなくなることがあり、こうしたときは、かえって緊張が増大する危険があるので抑圧がおこる。一方、衝動に伴っておこる情緒を抑えつけることは「抑制」suppressionとよばれ、抑圧とは別の心の働きである。抑圧は無意識的な働きであるが、抑制は意識的なものである。感情は抑制されても前意識にとどまるように、代理表象も抑圧されたからといって消滅するものではない。無意識にとどまり、絶えず意識に逆戻りしようしようとする。[外林大作・川幡政道]

抑圧のメカニズム

抑圧がおこるためには、心のなかに意識という体系と無意識という別個の体系がつくられていることが前提になる。この無意識がどんな性格をもつものであるかを明らかにするのが、精神分析の目的である。外国に亡命した政治犯が亡命先で援助を受けて政治活動をするのと同じように、抑圧されても代理表象は消滅するわけではないので、絶えず抑圧し続けなければならない。政治犯が亡命したからといって官憲は警戒を怠ることなく、国内の協力者との連絡に目を光らしておかなければならないのと同様である。
 絶えず抑圧し続けるためには莫大(ばくだい)な心理的エネルギーを浪費せざるをえないので、精神的な消耗をもたらし、心の働きは衰弱せざるをえなくなる。こうしたエネルギーの浪費を防ぐ経済的な防衛法は、エネルギーを反対充当するものである。たとえば、子供を憎んでいる母親は、反動形成によって子供をかわいがり、憎しみの抑圧を完成しようとする。この場合、自分の子供には愛情を抱くかもしれないが、他人の子供に愛情を示すことはない。もともと抑圧はヒステリー患者に特有な心の働きとみなされたが、正常とみなされる人にも認められるもので、一般的な意義をもつものと考えられる。いわゆる心理的防衛機制とよばれているものの典型をなしているし、抑圧以外のさまざまな防衛機制においても大なり小なり抑圧の過程が含まれているとも考えられる。統合失調症(精神分裂病)のような精神病では抑圧と類似しているが、抑圧とは異なる特殊な抑圧、すなわち現実否認とか排除といわれるものがおきていると考えられる。[外林大作・川幡政道]
『フロイト著、井村恒郎訳「抑圧」(『フロイト著作集6』所収・1970・人文書院) ▽アンナ・フロイト著、外林大作訳『自我と防衛』第2版(1985・誠信書房) ▽ジャック・ラカン著、ジャック・アラン・ミレール編、小出浩之・鈴木國文・川津芳照・笠原嘉訳『精神病』上下(1987・岩波書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

よく‐あつ【抑圧】
〘名〙
① 無理におさえつけること。抑制し圧迫すること。
※文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉一「啻(ただ)に上より抑圧するの類に非ずして」 〔新唐書‐李徳裕伝〕
② 心理学で、自我の要求が外部の条件によって阻止されること。

出典:精選版 日本国語大辞典
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