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担子菌類【たんしきんるい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

担子菌類
たんしきんるい
Basidiomycetes
菌類の分類上の大きな菌類群の一つ。有性生殖には担子器 basidiumと称する器官を生じ,そのとき減数分裂をして担子胞子を生じる。高等の担子菌類は菌糸先端に頭状の担子器を生じるが,銹菌類,黒穂菌類では厚膜細胞から生じた菌糸が4細胞に横断して担子器ができる。またキクラゲ類では担子器がに4分裂する。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

たんしきん‐るい【担子菌類】
真菌類の一群。主に菌糸が集まって状の子実体をなし、傘の裏面などに担子器を生じ、担子胞子をつくるもの。一般にキノコとよばれるものの多くが含まれる。マツタケサルノコシカケショウロなど。

出典:小学館
監修:松村明
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栄養・生化学辞典

担子菌類
 担子器,いわゆるキノコを作る真菌類

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

たんしきんるい【担子菌類 Basidiomycotina(=Basidiomycetes)】
菌類のうち,一般にキノコと称される菌類の大部分が含まれ,食用キノコや毒キノコ,また材木を侵す木材腐朽菌,有用農作物に寄生して被害を及ぼすクロボキンサビキンなども含まれる。キノコの部分,すなわち子実体には担子柄とよばれる細胞ができ,この上に通常四つの胞子がつくられる。この子実体の色,形,構造,胞子のでき方,形,色などいろいろな特徴で分類体系ができている。栄養体は多くは菌糸状で,隔壁部にかすがい連結clamp connectionを備えるものが多い。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

たんしきんるい【担子菌類】
有性生殖の結果、担子基という細胞となり担子胞子を作る菌類。きのことして知られているものに多く、マツタケ・シイタケなどが代表的。成熟したきのこの傘の襞ひだには、この担子基が密生する。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

担子菌類
たんしきんるい
[学]Basidiomycota
有性生殖を経て担子器を生じ、その先に担子胞子を外生する菌類の総称。多くのものは肉眼的大きさの子実体(キノコ)をつくるが、少数のものはカビである。[寺川博典]

生態と栄養

担子菌類は、自然界のなかで、落ち葉や木を分解して無機物に還元する際の主役である。また、なかには、多くの植物類の根と共生して菌根をつくり、植物類の生活を支えているものもある。さらに、植物体やキノコに寄生、あるいは動物類の糞(ふん)や土壌などに腐生して、その生活を続ける。[寺川博典]

体制と生殖

担子菌類の栄養体は基物内に潜って生活する菌糸体である。菌糸体は次のようにして形成される。まず、担子胞子から生じた菌糸は単相の一核を含む細長い細胞であり、一列に並んでいる。この菌糸は先端成長を行うとともに、菌糸側面から枝分れを繰り返し、枝の菌糸も同様の成長を行う。これが菌糸体(単相菌糸体)である。一つの単相菌糸体の菌糸の先端が、和合性のある他の単相菌糸の側面に接すると、接触部の細胞壁が溶けて細胞質が連絡する(接合の第一段階)。次に核が移行して相手核と対(つい)になり、単相菌糸の枝として細胞に二核を含む重相菌糸を生ずる。この菌糸は、二核が並んだままで同時に核分裂(共役核分裂)を行い、各細胞に単相の二核を含む状態を維持したまま成長し、やがて分岐して重相菌糸体となる。共役核分裂に伴って、隔壁の位置で菌糸側面に小さい膨らみ(クランプ)をつくる(かすがい形成)が、なかにはクランプのできないものもある。
 成長した重相菌糸体は、温度変化などの環境の刺激によって子実体を形成し、その特定の部分、たとえば傘のあるキノコでは傘の裏のひだの表面に並んだ菌糸末端細胞(子実層の担子器)内で、二核が癒合し、一つの複相核ができる(接合の第二段階)。この複相核はすぐに減数分裂を行って四つの単相核となる。やがて担子器の先に生じた四つの小柄(しょうへい)の先が膨らんで担子胞子ができるが、このとき、それぞれに一つの核が入る。成熟した担子胞子は、一般に小柄からはじき飛ばされるような仕組みをもっている。
 重相菌糸体は、直接に子実体を形成するほかに、菌糸束または菌核をつくり、これらから子実体を生ずることもある。また、担子胞子は減数分裂を経て生ずる真正胞子であるが、担子菌類のなかには、菌糸体上に体の分裂によってできる栄養胞子を生ずるものもある。キクラゲなどの仲間では担子胞子からの出芽もみられる。[寺川博典]

分類

担子菌類は、原生担子菌綱、異型担子菌綱、真正担子菌綱の三つに分類される。原生担子菌綱は子実体をつくらないで菌糸細胞が休眠胞子(冬胞子)になり、その発芽管は一般に直列四室の担子器となる。異型担子菌綱は子実体上に直列四室または並列四室の担子器を生ずる。真正担子菌綱は一般に子実体上に一室担子器を生じ、原生帽菌亜綱、帽菌亜綱、腹菌亜綱に分けられる。
(1)原生担子菌綱〔1〕クロボキン目 イネ科植物などに寄生して黒穂(くろほ)病をおこし、冬胞子は黒穂胞子ともいわれる。担子胞子が知られていないものもある。〔2〕サビキン目 植物類にさび病をおこし、生活環は複雑で、栄養胞子としては、冬胞子のほかに、さび胞子、夏胞子がみられる。担子胞子が知られていないものもある。
(2)異型担子菌綱〔1〕キクラゲ目 朽ち木などに腐生するものが多い。モンパキンの仲間以外は子実体が寒天質で、その表層に直列四室の担子器を生ずる。〔2〕シロキクラゲ目 子実体は寒天質で朽ち木などに腐生し、担子器は並列四室である。色は白以外にさまざまなものがある。
(3)真正担子菌綱[寺川博典]
原生帽菌亜綱
〔1〕モチビョウキン目 一般にツバキ科植物に寄生し、侵された部分は菌こぶとなって表面に円柱状の一室担子器を多数生ずる。〔2〕ツラズネラ目 朽ち木などに下向きの子実体を生じ、寒天質のものもある。一室担子器には膨らんだ上嚢(じょうのう)が四つまたは二つある。〔3〕アカキクラゲ目 朽ち木などに寒天質か蝋(ろう)質の子実体を生じ、担子器はY字形の一室である。色は赤とは限らない。[寺川博典]
帽菌亜綱
〔4〕サルノコシカケ目 木などに腐生するものが多いが、菌根をつくるものもある。一般に子実体は宿主上に広がるか、あるいは無柄か有柄の傘形で、菌糸組織が発達している。子実層は、下向きの突起、管孔、ひだの表面を覆い、担子器は棍棒(こんぼう)形か円柱形の一室である。〔5〕ハラタケ目(マツタケ目) 落ち葉や枯れ木を分解するものや、菌根をつくるものなどがある。子実体は一般に直立し、多くはひだか管孔のある傘に柄がついている。ハラタケ目は、ホウキタケ亜目、アンズタケ亜目、アミタケ亜目、ハラタケ亜目に分けられる。ホウキタケ亜目とアンズタケ亜目のものは、前記のモチビョウキン目、サルノコシカケ目といっしょにして、ヒダナシタケ目ともいわれるが、子実体発達様式からみて、一括しないほうが望ましい。[寺川博典]
腹菌亜綱
〔6〕ニセショウロ目その他 ニセショウロ目にはツチグリ、ケシボウズタケ目にはクチベニタケなどが含まれる。そのほか、ショウロ目、チャダイゴケ目、ホコリタケ目、スッポンタケ目などがある。これらの子実体は、初めは球状で、地中、地上、朽ち木などに生じ、内部に一室担子器を多数生ずる基本体(グレバ)がある。胞子の成熟後も外壁が閉じたままの内実性のものもあるが、一般には、成熟するまでは外壁が開かない被実性である。[寺川博典]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

たんしきん‐るい【担子菌類】
〘名〙 真菌植物門の一綱。菌糸は糸状の多細胞で各細胞は単核、単相だが菌糸間で対合が起き、二核を有するややふくらんだ二次菌糸ができ、その中で二核の隔合に続いて減数分裂を行ない四核となりおのおのが担子胞子となる。大多数の種では二次菌糸が担子器となる前に著しい子実体を形成し、これがキノコのかさの部分に相当する。この仲間はシイタケ、マツタケ、サビ菌、クロホ菌など、五二一属一万三五〇〇余種が認められている。担子菌植物。

出典:精選版 日本国語大辞典
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