●振鉾【えんぶ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
振鉾
えんぶ
雅楽の舞楽を演奏する際,その番組の最初に舞台を清めるために行う作法。正式には3部分から成り,第1の部分では新楽乱声 (らんじょう) という曲を伴奏に左方の舞人1人が鉾 (ほこ) を振り,第2の部分では高麗 (こま) 乱声を伴奏に右方の舞人が鉾を振る。第3の部分では,左方と右方の舞人が同時に鉾を振り,伴奏音楽としては新楽乱声と高麗乱声が同時に奏される。
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デジタル大辞泉
えん‐ぶ【振鉾/厭舞】
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世界大百科事典 第2版
えんぶ【振鉾】
雅楽,舞楽の曲名。舞楽を行うとき最初に舞われるもの。振舞,延舞,厭舞とも書く。左方舞人1人と右方舞人1人によって舞われる。まず,左方舞人が舞台に出て鉾を3度振って退場(一節),次に右方舞人が同じことをくり返し(二節),最後に左右舞人2人が同時に舞台に登り,3度鉾を振って退場する(三節)。左方,右方とも襲(かさね)装束(常装束とも)に鳥甲(とりかぶと)をかぶり,片肩袒(かたかたぬぎ)で,鉾を持つ。周の武王が殷を討つために商郊の野で天地の神に祈ったという故事に由来し,3度振る鉾は天の神,地の神,先霊に祈るためという。
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