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挿頭【カザシ】

デジタル大辞泉

かざし【挿頭】
上代、草木の花や枝などを髪にしたこと。また、挿した花や枝。平安時代以後は、冠に挿すことにもいい、多く造花を用いた。幸いを願う呪術的行為が、のち飾りになったものという。→髻華(うず)
「秋萩は盛り過ぐるをいたづらに―に挿さず帰りなむとや」〈・一五五九〉

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

かざし【挿頭】
神事や饗宴のときなど冠の巾子(こじ)にさす造花の飾りをいう。古く男女が自然植物の花や枝葉をめで,これを頭髪にさして飾りとした風習があったが,のち中国から伝わった冠の飾りにつけた髻華(うず)と習合して,ながく年中行事のうちの一部にこの風習が伝えられた。そのおもなものは大嘗会(だいじようえ),賀茂や石清水の臨時祭(使いや舞人,陪従など),政治的な行事では列見や定考(こうじよう)のとき,また踏歌節会(とうかのせちえ)のときなどで,さす花にはフジ,サクラ,ヤマブキ,リンドウ,キク,ササ,カツラなどがあった。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かざし【挿頭】
花や木の枝を折り、髪や冠に挿したもの。古くは、生命力を身につける呪術じゆじゆつ的な意味を持ったが、後に形式化し、造花を用いることが多くなった。 わが背子が-の萩に置く露を/万葉集 2225髻華うず
江戸時代の国学者富士谷成章の用いた、国語の単語分類用語の一。 → 挿頭抄かざししよう

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

かざし【挿頭】
〘名〙 (動詞「かざす(挿頭)」の連用形の名詞化)
① 髪や冠に、花や枝、造花などをさすこと。また、そのもの。もと、植物の生命力を身につけようとする感染呪術より生じ、のちに装飾となった。→髻華(うず)
※万葉(8C後)五・八二〇「梅の花今盛りなり思ふどち加射之(カザシ)にしてな今盛りなり」
※源氏(1001‐14頃)紅葉賀「かさしの紅葉、いたう散りすきて」
② 境遇。また、血縁関係。「同じ挿頭(かざし)」の形でいう。
③ 江戸時代、国語学者、富士谷成章(ふじたになりあきら)の用いた、国語の単語分類用語の一つ。文の成分という立場から、国語の単語を「名(な)」「装(よそい)」「脚結(あゆい)」と合わせて四種に分類、広義の修飾語的な働きをするものを称した。代名詞、副詞、感動詞、接続詞、接頭語の類を含んでいる。
※かざし抄(1767)上「ことばにみつのくらゐをさだむ。ひとつにはかさし。二にはよそひ。みつにはあゆひなり。ものの名をば、このみつのうちにいれず」
[語誌]→「かざす(挿頭)」の語誌

出典:精選版 日本国語大辞典
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かざ・す【挿頭】
〘他サ四〙
① 草木や花や枝葉を飾りとして髪または冠の巾子(こじ)の根に挿(さ)す。後世は造花も用いる。
※万葉(8C後)五・八三二「梅の花折りて加射世(カザセ)るもろ人はけふの間は楽しくあるべし」
※古今(905‐914)秋下・二七〇「露ながらをりてかざさむ菊の花おいせぬ秋のひさしかるべく〈紀友則〉」
② 上に飾りつける。
※六家集本山家集(12C後)上「門ごとにたつる小松にかざされて宿てふ宿に春は来にけり」
※頼政集(1178‐80頃)上「作りたる桜をまぜ、くだ物の上にかざして」
[語誌](1)「かざす」行為には、植物を挿して身に付けることにより、自然の持つ霊力を自分に感染させる意味があったと思われる。「万葉集」では黄葉・梅・萩・瞿麦・桜・柳・藤・山吹などの草花が「かざし」の対象とされている。
(2)この語の他に、「かづら」「かづらく」も長い蔓のものを頭に着け、蔓草の感染呪術の意味を持つ。→かつら(鬘)かずらく(鬘)

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