●政策金融【セイサクキンユウ】
デジタル大辞泉
せいさく‐きんゆう【政策金融】
[補説]過大な政策金融は民業を圧迫するなどの判断から平成19年(2007)より政府金融機関の統廃合・民営化が進められてきたが、平成20年(2008)の世界金融危機により、企業の融資需要が高まる一方、民間金融機関は融資に消極的にならざるをえない状況となったため、政府は緊急措置として政府金融機関による融資を増やした。
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世界大百科事典 第2版
せいさくきんゆう【政策金融】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
政策金融
せいさくきんゆう
経済政策の手段の一つで、政府資金を政府系金融機関を通じて貸し出すことをいう。経済政策の手段としては、ほかに補助金や減免税などがあるが、政策金融は借り手が元利金を返済するという意味で、政策対象者が自己責任をもつところに特徴がある。政策金融は民間金融を補完することに意義をもつが、その場合でも量的補完よりは質的補完に徹すべきだとされている。質的補完の内容としては、民間金融より貸出金利を低くするとか、貸出期間を長期化することのほか、民間金融が対象としないが、経済政策上資金の配分を必要とする分野に融資することなどがあげられる。日本の政策金融の対象としては、戦略産業金融(研究開発を含む)、地域開発金融、中小企業金融、農林漁業金融、住宅金融、地方公営企業金融、海外投資金融などがあげられる。2001年(平成13)3月までは郵便貯金や年金積立金などを通じて集められた資金が資金運用部を経由して自動的に政府金融機関などの財政投融資機関へと流れる仕組みであったが、同年4月からは財政投融資制度改革が実施され、政府金融機関は財投機関債を発行することにより、直接、金融市場から資金を調達することが原則とされた。
[原 司郎・北井 修]
『岩田一政・深尾光洋編『シリーズ・現代経済研究15 財政投融資の経済分析』(1998・日本経済新聞社)』▽『高橋洋一著『財投改革の経済学』(2007・東洋経済新報社)』▽『富田俊基著『財投改革の虚と実』(2008・東洋経済新報社)』
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精選版 日本国語大辞典
せいさく‐きんゆう【政策金融】
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