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教行信証【きょうぎょうしんしょう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

教行信証
きょうぎょうしんしょう
親鸞の著書。6巻。正しくは『顕浄土真実教行証文類』。『教行信証』と略称されるようになったのは,親鸞の曾孫の本願寺第3世覚如からのようである。著作年代には,越後時代,関東時代,帰洛時代など諸説があるが,関東時代の元仁1 (1224) 年 (親鸞 52歳) 頃には,一応脱稿していたようである。しかし,親鸞が死ぬまで補訂しており,未完成の書といえる。親鸞真筆の国宝,坂東本『教行信証』 (真宗大谷派本願寺) は草稿本であって,初稿本ではない。教,行,信,証,真仏土,化真土の6巻から成る。多くの経典や論書,釈書などからの引用をもとに,親鸞みずからの信仰と思想とを体系的に論じたものといえよう。親鸞は本書の序文で念仏の信仰を得たことを喜び,嘆じるのであるといっているが,題号にもいっているように,真実を開顕しようという意図もあったことは疑えないであろう。浄土真宗では立教開宗の聖典としている。中央でなく辺境の東国で一応脱稿したというところに,日本の宗教,文化史上,独自の位置にある。

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デジタル大辞泉

きょうぎょうしんしょう〔ケウギヤウシンシヨウ〕【教行信証】
鎌倉前期の仏教書。親鸞(しんらん)撰。6巻。広く経典や解釈論の中から念仏往生要文を抜粋・編集し、浄土真宗教義を組織体系化した書。すべてを阿弥陀仏回向(えこう)の働きと捉え、信心に中心を置いて説く。顕浄土真実教行証文類。

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世界大百科事典 第2版

きょうぎょうしんしょう【教行信証】
浄土真宗の開祖親鸞主著。くわしくは《顕浄土真実教行証文類》。教・行・信・証・真仏土・化身土の6巻で構成されている。釈尊の経典やインド,中国,日本の高僧たちの著書から,浄土に生まれる教えとその修行法を明らかにした部分をぬきだして類別したもので,著述年時は不明。第6巻目の末法年時計算の基準に元仁元年(1224。親鸞52歳)をおくところから,これを著述の年にあてる説もある。本書は親鸞が東国伝道のとき,身辺に持ち,たえず訂正を加えていたようで,その一応の完成は京都に帰って以後,1247年(宝治1)ごろであろう。

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大辞林 第三版

きょうぎょうしんしょう【教行信証】
浄土真宗の教義を記した書。教・行・信・証・真仏土・化身土の六巻。親鸞著。一三世紀前半の成立で、正しくは「顕浄土真実教行証文類」という。浄土真宗の根本聖典。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

教行信証
きょうぎょうしんしょう
鎌倉初期の仏教書。親鸞(しんらん)の著。1224年(元仁1)成立とする説など多くの説があるが、弟子尊蓮(そんれん)の書写をいちおうのめどとすれば、1247年(宝治1)にはできあがっていたとみられる。この書は、教、行、信、証、真仏土(しんぶつど)、化身土(けしんど)の6巻からなる。初めに総序を置いて阿弥陀仏(あみだぶつ)の絶対他力を論じ、信巻にも序を設けて信の重要性を示し、最後の結びに後序を記して法然(ほうねん)(源空)門下の罪科に処せられたことや、師法然より受けた恩恕(おんじょ)などに触れている。彼はこの書においてまず浄土(じょうど)に往生(おうじょう)する往相(おうそう)も、浄土よりこの土に帰って世の人に救いを与える還相(げんそう)も、ともに仏の本願力の回向(えこう)によると断じた。したがって、教えも念仏も信心も悟りもすべて仏よりの回向によることを経典や論疏(ろんしょ)などに証拠を求めて論証しているが、とくに疑心の混じらない真実の信心によって、これを浄土往来の正因(しょういん)とした。ついで、さとりの果(か)としての真実の仏とその浄土を説明し、さらに、これに真、化があるとして、その化身土にも仏の救いがあることを示した。この書は親鸞鏤骨(るこつ)の書で、親鸞の宗教の骨髄であるから、浄土真宗においては立教開宗の書とされるのも当然である。[石田瑞麿]
『『日本思想大系11 親鸞』(1971・岩波書店) ▽石田瑞麿著『注訳親鸞全集 教行信証』上下(1976、79・春秋社)』

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精選版 日本国語大辞典

きょうぎょうしんしょう ケウギャウシンショウ【教行信証】
鎌倉前期の仏書。六巻。親鸞著。正称「顕浄土真実教行証文類」。元仁元年(一二二四)の成立とされる。浄土真宗の根本聖典。教、行、信、証、真仏土の五巻で、諸教典や高僧の解釈を集積、検討して、自己の教義を明らかにし、第六巻の化身土で、方便教を説いたもの。

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