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文学教育【ぶんがくきょういく】

日本大百科全書(ニッポニカ)

文学教育
ぶんがくきょういく
文学作品(物語、童話、民話、小説、随想、詩歌等)を教材化して、学習者(児童・生徒)に読んで鑑賞させる教育活動をいう。文芸教育ともよばれる。古典を対象にして学習させる場合には、古典文学教育とも称する。
 言語文化の主流をなし中核をなす文学作品を教材化して行われる文学教育は、小学校・中学校・高等学校における国語科教育において、言語教育と並んで二大領域を形づくっている。読むことを主とする教育のなかでは、文学教材の学習指導が、説明文教材の学習指導とともに、絶えず重い位置を占めてきた。文学(文芸)教育を芸術教育に属するものとして、文学(文芸)科として独立させ、各学校ごとの教育課程に位置づけるべきだとする考え方もあるが、歴史的には国語科にあって、内部にその座を占めてきたといってよい。第二次世界大戦後、六三三制が採用され、小・中・高校いずれも、国語教科書が単元編成を試みるようになって、物語教材、小説教材、詩歌教材、随想教材などが、それぞれ単元としてまとめて採録されるようになった。かくて文学教育の本格的な実践が可能になった。もともと文学そのものを教えることは不可能だとする考えも存するが、優れた文学教材のもつ陶冶(とうや)的価値は大きく、文学教育は真剣に論じられ実践されるようになった。民間教育団体においても、文学(文芸)教育のあり方、教授・学習過程が意欲的に求められ、実績をあげるに至った。
 文学作品が人間形成、人間性の啓培に果たす役割は大きいが、学習者(児童・生徒)に真の文学的体験をさせることは至ってむずかしい。ひとりひとりが文学教材を本当に読み味わい、自らの生き方に役だてていくように導くことが文学教育の目ざすところである。[野地潤家]
『田辺洵一著『文学教育の構想』(1985・明治図書出版)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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