●文楽【ぶんらく】
文楽
ぶんらく
人形浄瑠璃の一
呼称。寛政年間(1789~1801)に
淡路生まれの 1世
植村文楽軒が
大坂高津橋西に開いた「
高津新地の席」が,明治5(1872)年 3世
植村文楽軒のとき西区
松島に移って
文楽座と称したことに始まる。明治から
大正にかけて,文楽座に対抗した
彦六座などの座が滅び,大正
末期から文楽座が唯一の
人形浄瑠璃座となり,
人形浄瑠璃芝居の
代名詞となった。ただし
興行においては,淡路系の人形浄瑠璃に対し大阪直系の人形浄瑠璃を区別して文楽ということもある。ほかに,恵那文楽,相模文楽など地方の
人形劇も文楽の名で呼ばれる。
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文楽
江戸時代に大坂で生まれた
人形芝居で、昔は人形浄瑠璃と呼ばれた。太夫と三味線が浄瑠璃を
義太夫節という音曲で語り、人形遣いが3人で遣う三位一体となった音楽劇。太夫、三味線、人形遣いを三業(さんぎょう)という。現在は三業で90人いる。中でも太夫が、ひとりで物語の情景を描写し、多くの登場
人物のせりふを語り分ける重要な役を務めている。
竹本義太夫が1684年に大坂に
竹本座を開き、新しい語り口である義太夫節の人形浄瑠璃を始めたのが草創期。18世紀半ばには「菅原伝授手習鑑」「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」などの名作を生み、黄金時代を迎えた。明治時代に植村文楽軒が文楽座を名乗り、これに対抗した彦六座系統が大正時代に滅びてからは、文楽がこの人形浄瑠璃を指す正式名称になった。1955年に国の重要無形文化財に団体指定され、63年に国、大阪府・市などにより財団法人文楽協会が設立され、84年には大阪に専用の
国立文楽劇場がつくられた。人形は主遣い、左遣い、足遣いの3人遣い。最初は1人遣いだったが、1734年に竹本座での「蘆屋道満大内鑑」の時に、吉田文三郎が今の3人遣いを考案した。人形の動きはよりリアルさを増し、世界でも例を見ない複雑で巧みな表現ができるようになった。
(山本健一 演劇評論家 / 2007年)
出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
ぶんらく【文楽】

「
文楽座」の
略。

《大正中期以降、文楽座が唯一の専門劇場となったところから》人形浄瑠璃芝居の通称。→
人形浄瑠璃
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文楽
文楽は人形浄瑠璃を受け継いだ、日本の伝統的な人形劇の事を言います。もともと、江戸時代後期に人形浄瑠璃を蘇らせた植村文楽軒〔うえむらぶんらくけん〕と言う人物が創った劇場の名前だったのですが、いつの間にか芸能そのものをさすようになり、現在では正式名称となっています。
出典:シナジーマーティング(株)
ぶんらく【文楽】
埼玉の
日本酒。酒名は、文楽を愛好していた創業者により
命名。「THE燗酒」は燗用に
山廃仕込みの酒をブレンドした
辛口の
特別本醸造酒。ほかに大吟醸酒、
本醸造酒などがある。平成24、26年度全国新酒鑑評会で金賞受賞。原料米は
山田錦、
雄町、神力など。仕込み水は荒川水系の
伏流水。
蔵元の「文楽」は明治27年(1894)創業。所在地は上尾市上町。
出典:講談社
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文楽
埼玉県、株式会社文楽の製造する日本酒。
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ぶんらく【文楽】
大坂の人形浄瑠璃
芝居の呼称。義太夫節を地とし3人遣いの人形で演じる。大坂において
義太夫節を地とする人形芝居は,貞享年間(1684‐88)
竹本義太夫によって創立された竹本座に始まるが,その後いくたびかの
盛衰をへて
幕末には
植村文楽軒による興行が代表的な存在となった。1872年,新開地の松島に移ると同時に文楽座を名のり,これに対抗して旗揚げした彦六座の芸系が大正期に滅び去ったあとは文楽座がただ一つの存在となり,〈文楽〉はこの芸能自体を意味するようになった。
出典:株式会社平凡社
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ぶんらく【文楽】
[1] 〘名〙 義太夫節に合わせて演ずる操人形浄瑠璃の芝居。もとはそれを興行する一座の名前であった文楽座に由来する。
※咄本・諺臍の宿替(19C中)二「此はる、文楽(ブンラク)のしばゐでかさねの幽霊が灯籠ぬけは見たけれども」
出典:精選版 日本国語大辞典
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文楽
ぶんらく
人形浄瑠璃(操 (あやつり) 人形芝居)およびその劇場である文楽座
寛政の末(1800年ころ),淡路の植村文楽軒が大坂道頓堀東に人形浄瑠璃の劇場を創設。以後大坂を転々としたが,'72年正式に文楽座を名乗った。現在国立劇場小劇場などで上演されている。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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文楽
ぶんらく
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