●新興俳句【しんこうはいく】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
新興俳句
しんこうはいく
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しんこう‐はいく【新興俳句】
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世界大百科事典 第2版
しんこうはいく【新興俳句】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
新興俳句
しんこうはいく
昭和初期に始まった新俳句運動。1931年(昭和6)、水原秋桜子(しゅうおうし)は主宰誌『馬酔木(あしび)』に批判文「自然の真と文芸上の真」を発表、高浜虚子(きょし)の指導奨励する客観写生が些末(さまつ)な草の芽俳句を生み出しているとして、自然の真という素材を己のうちに溶かし込み、鍛錬加工した文芸上の真を求めようとした。『馬酔木』独立の挙であった。これが若い俳人を刺激し、『馬酔木』に結集、『天の川』『土上(どじょう)』『句と評論』などの俳誌も活発に俳句の近代化を求めた。『馬酔木』には、新素材の拡充と構成的手法によってその句の注目されていた山口誓子(せいし)が加入、ロマン的叙情性豊かな作句をする秋桜子とともに新風の先頭にたった。新運動は連作俳句に積極的に取り組み、金児杜鵑花(とけんか)(『俳句月刊』主幹)によって、「新興俳句」の名称を与えられたが、連作中の個と全、季語の有無が問題となり、無季や超季の容認まで行われるに及んで、秋桜子、誓子は36年ごろよりこの運動から離れた。35年、日野草城(ひのそうじょう)の『旗艦(きかん)』が創刊され、俊秀を集め、『京大俳句』『土上』『句と評論』、新誌『傘火(かさび)』『自鳴鐘(じめいしょう)』などとともに、さまざまの芸術派的、社会派的試みを重ねた。おりしも日中戦争の始まった時期で、想像力による戦火想望俳句も試みられ、厭戦(えんせん)句もつくられた。ついに40年から41年にかけて、『京大俳句』『土上』などの主要メンバーが治安維持法により検挙され、この運動は壊滅に至る。新興俳句運動は、現代俳句の母胎となる画期的な俳句革新運動であり、高度の詩意識による秀作を残した。代表俳人は西東三鬼(さいとうさんき)、高屋窓秋(たかやそうしゅう)、富沢赤黄男(かきお)、渡辺白泉(はくせん)、篠原鳳作(しのはらほうさく)である。
[平井照敏]
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精選版 日本国語大辞典
しんこう‐はいく【新興俳句】
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