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新興財閥【シンコウザイバツ】

デジタル大辞泉

しんこう‐ざいばつ【新興財閥】
三井・三菱などの明治以来の旧財閥に対し、満州事変前後から軍部と結んで台頭してきた財閥。日産・日窒・森・日曹・理研などの各コンツェルン

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

しんこうざいばつ【新興財閥】
日本経済史上初めての大々的な重化学工業化が展開した1930年代に,主として新興の重化学工業を事業基盤にして簇生(そうせい)した企業集団日産コンツェルン日窒コンツェルン森コンツェルン日曹コンツェルン理研コンツェルンに与えられた名称で,新興コンツェルンとも称される(〈企業グループ〉の項参照)。三井,三菱,住友をはじめとする既成の財閥が株式,社債等による外部資金の調達に消極的であったのに対して,外部資金の調達に積極的であった点が新興財閥に認められる特徴である。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しんこうざいばつ【新興財閥】
1930年代、重化学工業を中心に急成長をとげた企業集団。日産・日窒・森・日曹・理研の各コンツェルン。明治から大正時代に確立した既成の財閥に対していう。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

新興財閥
しんこうざいばつ
明治・大正期に基盤を確立した三井、三菱(みつびし)、住友などの既成(旧)財閥に対して、満州事変前後から日中戦争期にかけて勃興(ぼっこう)した企業集団をいう。新興コンツェルンともよばれた。その代表的コンツェルンは次の五つである。
(1)日産コンツェルン 大正末年破綻(はたん)に瀕(ひん)した久原(くはら)房之助の事業再建を引き受けた義兄鮎川義介(あいかわよしすけ)が、1928年(昭和3)久原家の中核企業である久原鉱業を公開持株会社日本産業に改組したのが起点。その傘下に久原、鮎川親族の支配下にある諸企業を中心とする既存企業を吸収あるいは新設し、1937年ごろまでに三井、三菱両財閥に次ぐ一大コンツェルンを形成した。さらに同年末には日本産業を「満州国」に移転させ、満州の産業開発にあたった。
(2)日窒(にっちつ)コンツェルン 野口遵(したがう)が1908年(明治41)日本窒素肥料を設立したことに始まる。日本最初の硫安、合成アンモニア生産に成功したのち、豊富・低廉な電力を求めて朝鮮に進出し、日本、朝鮮にまたがる電気化学工業中心のコンツェルンを形成した。
(3)森コンツェルン 森矗昶(のぶてる)が鈴木三郎助の支援を得て、1926年(大正15)日本沃度(ようど)、1928年(昭和3)昭和肥料の2社を設立。前者でアルミニウムの国産化、後者で国産技術による合成アンモニアの生産に成功し、それらを足場に電気化学、冶金(やきん)工業中心のコンツェルンを形成した。
(4)日曹(にっそう)コンツェルン 中野友礼(とものり)が自分の特許「食塩電解法」の企業化のため1920年(大正9)日本曹達(ソーダ)を設立したことに始まり、ソーダ工業を起点に鉱業、鉄鋼、人絹などに事業網を拡大してコンツェルンを形成した。
(5)理研コンツェルン 理化学研究所(1917設立)の3代目所長大河内正敏(おおこうちまさとし)によって、同研究所の資金確保とその研究成果を工業化する目的の下に形成された。
 既成財閥が金融、商事、鉱工業などを手広く経営するコンツェルンであったのに対し、これら新興財閥は重化学工業、電力事業に基盤を置くコンツェルンであり、新技術の企業化や朝鮮、満州などの植民地への進出、あるいは新しい経営理念の提唱などに熱心で、満州事変以後の重化学工業勃興(ぼっこう)のなかで積極的に事業網を拡大し、有力な経営体に成長した。しかし、新興財閥は資金的基盤が脆弱(ぜいじゃく)で、戦時統制経済の進展に伴って既成財閥との競争も激化し、さらに植民地への進出も、戦局の悪化によって成果をあげることができず、しだいに弱体化していき、戦後の財閥解体で崩壊した。[宇田川勝]
『宇田川勝著『新興財閥』(1984・日本経済新聞社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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旺文社日本史事典 三訂版

新興財閥
しんこうざいばつ
軍需・重化学工業を中心に急成長した企業グループ
とくに満州事変以来,国策に協力して積極的に大陸に進出した。日産(鮎川),日窒(野口),理研,森,日曹など。戦後解体した。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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