●新論【しんろん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
新論
しんろん
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デジタル大辞泉
しん‐ろん【新論】
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世界大百科事典 第2版
しんろん【新論】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
新論
しんろん
水戸藩幕末の思想家会沢正志斎(あいざわせいしさい)の代表的著作。水戸学の経典としても重要視される。1824年(文政7)イギリス人の水戸領大津浜上陸事件で筆談役を勤めた体験からの危機意識を直接の契機として、翌年、藩主斉修(なりのぶ)へ上呈の目的をもって述作され、その師藤田幽谷(ゆうこく)を経て提出された。しかし幕府の政治向きにかかわるため、公刊された1857年(安政4)までの30余年間、筆写されて全国に伝播(でんぱ)した。本書は上下2巻に分かれ、国体(上・中・下)、形勢、虜情(りょじょう)、守禦(しゅぎょ)、長計の5論7篇(へん)よりなる。国体で忠孝尚武、民を重んじた日本伝統の精神を述べ、形勢で世界の大勢を論じ、虜情で欧米諸国がわが国をうかがう実情を説き、守禦で富国強兵を語り、長計で庶民教化の大本(おおもと)に至り、国教としての神道(しんとう)を力説した。全篇を貫く尊王攘夷(じょうい)の主張は幕末期青年志士に甚大な影響を与え、明治維新運動の思想的背景となったが、倒幕・王政復古への展望をもつものでなく、あくまで幕府政治を肯定し、徳川の天下を支える意義を果たした。
[山口宗之]
『瀬谷義彦他校注『新論』(『日本思想大系53 水戸学』所収・1973・岩波書店)』
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精選版 日本国語大辞典
しん‐ろん【新論】
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旺文社日本史事典 三訂版
新論
しんろん
2巻。1825年,内外の急迫した時局に対し,神道・儒教思想によって国体・形勢・虜情・守禦・長計の5編にわけ新政策を主張。'57年門人たちが秘かに刊行。幕末尊王攘夷思想の有力な先駆となった。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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