●日奥【にちおう】
美術人名辞典
日奥
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デジタル大辞泉
にちおう〔ニチアウ〕【日奥】
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
日奥 にちおう
永禄(えいろく)8年6月8日生まれ。日蓮宗不受不施派の祖。京都妙覚寺の日典(にちでん)に師事し,文禄(ぶんろく)元年同寺19世をつぐ。豊臣秀吉の方広寺大仏殿千僧供養会(せんそうくようえ)への出仕問題では,不受不施を主張して妙覚寺をさる。慶長5年徳川家康により対馬(つしま)に流罪となった。寛永7年3月10日死去。66歳。京都出身。俗姓は辻。字(あざな)は教英。号は安国院,仏性院。著作に「守護正義論」「宗義制法論」など。
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世界大百科事典 第2版
にちおう【日奥】
日蓮宗不受不施派の派祖。京都町衆の子。10歳のとき,京都日蓮宗十六本山の一つ妙覚寺の住持日典のもとに入門。字は教英,はじめ安国房日甄(につせん),のち安国院また仏性院と号し,日奥と改名。日典のもとで熱心に行学に励み,師の譲りにより1592年(文禄1)妙覚寺住持になった。ときに日奥28歳,当時すでに洛陽の宗門内に不動の名声を築いていた兄弟子の教蔵日生,星陽日紹,老僧常光院日諦を越えての抜擢で,師の日典が日奥の才能と器量にいかに強い期待を寄せたかがわかる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
日奥
にちおう
[没]寛永7(1630)
安土桃山時代~江戸時代初期の日蓮宗の僧。不受不施派の祖。妙覚寺日典に師事し,妙覚寺で師の跡を継いだが,豊臣秀吉の千僧供養会 (1595) を拒絶し,妙覚寺を去った。文禄5 (96) 年の震災に際しては秀吉に書状を送った。また徳川家康の怒りを買って対馬に流され,13年間その地にとどまり,のち許されて妙覚寺に戻った。その書状などは『万代亀鏡録』に収められている。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
日奥
にちおう
(1565―1630)
近世の日蓮(にちれん)宗の僧。不受不施(ふじゅふせ)派の祖。字(あざな)は教英(きょうえい)。仏性院(ぶっしょういん)、のちに安国院と号する。京都に生まれ、10歳のとき京都妙覚寺実成院日典につき出家、28歳で遺命により師法を嗣(つ)ぐ。1595年(文禄4)豊臣秀吉(とよとみひでよし)が先祖追福のため各宗の僧100人宛の出仕を招請した際、日蓮宗は他宗の施しを受けない宗規により、この招請に応ずるか否かについて会議の結果、大権力にあらがうことを避けようと一如院日重(にちじゅう)(1549―1623)らの意見で出仕に決まった。日奥ひとりこれに反対し、即日寺を出て丹波(たんば)(京都府)小泉に退き、日重らの行動を批判した。日重らは逆に公儀違背を名として訴え、家康の裁決により、日奥は敗れて対馬(つしま)に流された。このため日蓮宗門内に「受不施」「不受不施」の2派が生まれ、本来の不受不施は少数派に転落した。日奥は在島13年ののち、1612年(慶長17)に赦免され京都に還住、受・不両派は和睦(わぼく)し、1623年(元和9)不受不施も公許となった。のち両派はふたたび決裂、政治的権力も介入し、不受派を邪義として日奥を1630年(寛永7)4月2日、ふたたび対馬に配流した。しかし、日奥は同年2月10日66歳で死去したので、いわゆる死後の配流となった。
[相葉 伸 2017年9月19日]
『相葉伸著『不受不施派殉教の歴史』(1976・大蔵出版)』
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367日誕生日大事典
日奥 (にちおう)
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精選版 日本国語大辞典
にちおう ニチアウ【日奥】
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