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日本国有鉄道【にほんこくゆうてつどう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

日本国有鉄道
にほんこくゆうてつどう
日本国有鉄道法に基づき,従来運輸省鉄道総局に属していた鉄道事業などの国営諸事業を合理的に運営することを目的として,政府の全額出資により,1949年6月1日に設立された公共企業体の一つ。国鉄略称される。運輸大臣の監督下にあり,内閣の任命する総裁と,副総裁,技師長,常務理事,理事からなる役員,監査委員,ならびに約 43万人の職員によって運営されてきた。事業内容は鉄道事業ならびにその付帯事業,鉄道事業に関連する連絡船事業,自動車運送事業ならびにその付帯事業その他。1987年4月 JR 7グループに分割,民営化された。(→九州旅客鉄道四国旅客鉄道東海旅客鉄道西日本旅客鉄道日本貨物鉄道東日本旅客鉄道北海道旅客鉄道

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

にほん‐こくゆうてつどう〔‐コクイウテツダウ〕【日本国有鉄道】
日本の国有鉄道および関連部門の事業経営を行った公共企業体。昭和24年(1949)運輸省鉄道総局を母体に設立されたが、同62年4月、旅客鉄道株式会社6社、新幹線鉄道保有機構などに分割・民営化された。国鉄。→ジェー‐アール(JR)

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

にほんこくゆうてつどう【日本国有鉄道】
日本の国有鉄道事業を主たる目的として1949年6月に設立された公共企業体。国鉄と略称した。1872年(明治5)10月14日(陰暦9月12日)新橋~横浜間29kmの鉄道開業式が行われ,この日から日本国有鉄道の歴史が始まった。当時は工部省鉄道掛が運営にあたった。1906年の鉄道国有法によって幹線の私鉄が買い上げられ,07年度末にその営業キロは7153kmとなった。経営の主体は逓信省鉄道作業局を経て,07年4月帝国鉄道庁となり,翌08年鉄道院となった。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

日本国有鉄道
にほんこくゆうてつどう

国有鉄道および鉄道連絡船、自動車などの運送にあたっていた公共企業体。略称国鉄。英語標記Japanese National Railways(JNR)。1987年(昭和62)、分割・民営化され、北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州の6旅客鉄道株式会社と日本貨物鉄道株式会社、新幹線鉄道保有機構の8社となった。

[大島藤太郎・原田勝正]

歴史

日本の鉄道は官設官営方式によって1872年(明治5)新橋―横浜間に開通した。その後政府の財政資金の不足により私設鉄道が発達したが、「一般運送ノ用ニ供スル鉄道ハ総(すべ)テ国ノ所有トス但(ただ)シ一地方ノ交通ヲ目的トスル鉄道ハ此(こ)ノ限ニ在(あ)ラス」(鉄道国有法1条)の原則の下に、1907~08年(明治40~41)にかけて主要私鉄17社を国有化し、特別会計を設置して国鉄の基礎が確立した。第一次世界大戦後、後藤新平らの改良主義=幹線輸送力強化主義と、原敬(たかし)ら立憲政友会による政党基盤強化のための建設優先主義とが対立し、とくに後者は鉄道利権問題の原因をつくった。第二次世界大戦後、国鉄はインフレの激化による膨大な赤字と労働問題に揺れ、占領軍の介入によって日本国有鉄道法(昭和23年法律256号)により1949年(昭和24)その経営を当時の運輸省から分離し、公共企業体「日本国有鉄道」に移行した。会計制度などは一般企業並みに近代化し、独立採算制が採用されたが、政府による規制は厳しく、経営の自主性は実現しなかった。

 1950年代の後半から始まる高度経済成長による輸送量の増加は、旅客、貨物とも未曽有(みぞう)のものであった。これに応じて国鉄は1957年から長期建設計画を発足させた。この結果、動力の近代化(電化、ディーゼル化)は進展したが、輸送力を根本的に制約する線路の増設(単線の複線化、複線の複々線化)が遅れた。加えて1961年のダイヤの大規模な改正(白紙改正)は特急旅客列車の増発が中心であったため、貨物輸送は行き詰まり、トラック輸送の飛躍的な発展に対応することが困難となった。1964年10月、東京―新大阪間に新幹線が開通し、その技術は世界の鉄道関係者を驚かせた。同区間は世界にもまれだといわれるほど旅客、貨物の往来の激しい区間なので、新幹線の開通は画期的な輸送力の増強となり、収益は増大し、経営的にも国鉄財政に大きく寄与していった。ところが航空機はジェット機の時代に入り、また地方の県庁所在地の多くに空港が建設されるようになったので、国鉄の特急利用客も飛行機に移行した。このため東京―札幌間は圧倒的に飛行機の分野となり、東京―福岡間は新幹線をもってしても飛行機の乗客を鉄道に引き戻すことはできなかった。こうした国鉄輸送のシェア低落=危機を土台として、国鉄財政の問題が膨らんだ。

[大島藤太郎・原田勝正]

経営実績

国鉄の経営収支は1964年度以降赤字となり、85年度は3兆5528億円の営業収入に対して、営業経費は5兆5728億円で、営業外の利益を加えても1兆8478億円の赤字となり、繰越欠損金は8兆8010億円に達した。支出のなかには、(1)増資をしなかったため資本金が過少(4560億円)で、新幹線の建設や動力の近代化などのための長期負債が18兆2408億円となり、その他の負債を含めて支払利子は1985年度1兆2408億円の巨額となり、(2)特殊な人員構成(敗戦後に大量の引揚者を受け入れ、これらの人々が退職時期に入った)の結末ともいうべき退職金や共済組合(年金)への交付金の増加、(3)公共負担としての運賃割引など、いわゆる「構造的赤字」といわれるものがある。

 なお国鉄時代末期の1985年度末の営業キロは鉄道2万0789キロ、自動車1万2535キロ、鉄道連絡船132キロ、85年度の輸送量は旅客1974億人キロ、貨物216億トンキロであった。

[大島藤太郎・原田勝正]

経営の再建

こうした状態から経営の再建問題が逼迫(ひっぱく)し、中曽根康弘(なかそねやすひろ)内閣は「行政改革」の重要な柱として国鉄の「分割・民営」を打ち出し、1986年11月の臨時国会において国鉄改革関連法が成立し、12月公布された。これらの法律により1987年4月、110年を超える歴史をもつ国鉄は分割・民営化され、北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州の6旅客鉄道株式会社と、新幹線鉄道保有機構(新幹線の施設を一括して保有し、本州の3旅客鉄道会社に貸し付ける)、日本貨物鉄道株式会社などJRグループが発足した。その後、新幹線鉄道保有機構は、新幹線施設がすべて本州JR3社に買い取られたため、1992年(平成4)解散した。

 国鉄改革の最大の問題は債務の処理と要員問題である。別勘定となっていたものを加えた債務総額37.5兆円のうち14.5兆円は本州の3旅客鉄道会社が引き継ぐが、残りの23兆円のうち7.7兆円は全国に散在する膨大な旧国鉄用地を売却して処理し、14.5兆円は国民負担とされている。また要員問題では、1986年度の職員数は27.6万人であるが、新会社の受け入れ数は21.5万人に合理化されたので、差し引き6.1万人が国鉄を離れることになった。また、この問題をめぐって、日本の労働運動の大黒柱であった国鉄労働組合は四分五裂の状態となった。国鉄がJRにかわったのちも名称をかえずに活動を続けているが、組合員は大幅に減少した。

[大島藤太郎・原田勝正]

『『ジュリスト増刊総合特集31 国鉄――公企業と公共交通』(1983・有斐閣)』『日本国有鉄道再建監理委員会監修『国鉄改革 鉄道の未来を拓くために』(1985・運輸振興協会)』『『経済評論増刊 国鉄の再建を考える』(1985・日本評論社)』『大谷健著『国鉄民営化は成功したのか』(1997・朝日新聞社)』『日本国有鉄道編『日本国有鉄道百年史』復刻版全19冊(1998・成山堂書店)』『原田勝正著『日本の国鉄』(岩波新書)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

にっぽん‐こくゆうてつどう ‥コクイウテツダウ【日本国有鉄道】
国有の鉄道およびそれに関連する連絡船・自動車運送などの事業を行なう公共企業体。昭和二四年(一九四九)、従来、運輸省鉄道総局に属していた鉄道その他の事業を、より合理的・能率的に運営するため設立。資本金は全額政府出資。同六二年、JR各社に分割民営化された。略称、国鉄。JNR。

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にほん‐こくゆうてつどう ‥コクイウテツダウ【日本国有鉄道】

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